12月14日、実家の母を訪ねる。毎週、顔を見に行く。今日の日付けにもまた、何らかの出来事に紐づく記憶の引っかかりがある……赤穂浪士の吉良邸討ち入り、の日であった。日本国民の間では絶大なる人気を誇る復讐譚だが、母はこれを嫌う。
それはともかく。事前に、この日にすることを頼まれていたのが、彼女の年賀状制作だった。海外旅行に出かけられる体力があった頃は、旅先で撮った写真をレイアウトして作っていた。最近は趣味のビーズ織り・ビーズ編みを活かして作った干支のアクセサリーを何個も並らべた写真を使っている。写真は彼女自身がSONYのW830で撮影したものである。ZEISSのレンズを搭載しているので、写りは抜群にいい。
賀状制作に使う機材は他に、MacBook Air(息子のマシンより高性能のもの)、CanonのプリンタPIXUS。アプリケーションソフトは自宅ならInDesign CS(つまり、クラウドヴァージョンではない)を使うところだが、ここではAppleのPagesしか選択肢がない。印刷用紙は日本郵便製の「インクジェット写真用」が用意されている。印刷枚数は僅か25枚である。
まずは、母から支給された画像の補正を「プレビュー」で行なう。Macに標準搭載されているアプリケーションで、これが結構使えるソフトなのである。Pagesの新規ファイルに、補正した画像を読み込んで、年賀の挨拶文などなどをレイアウトして、デザインは完成。いったん普通紙に出力して、クライアントにOKをもらう。
後は、プリンタとの闘いである。僅か25枚といえども、一度に全部をトレイに積んで印刷しようとするのは危険である。インク切れや紙詰まりなどを起こして、貴重なはがき(一枚73円)がペケとなってしまう恐れがある。そこで、5枚ずつ5回に分けてプリントする。プリンタは常に見張っていなければならない。案の定、インクカートリッジが次々に空になっていったが、予備のカートリッジを用意してあったので事なきを得た。念のため、刷了した25枚を一面に広げて乾燥させる。
宛名書きは手書き。各人宛のメッセージも、もちろん書き入れる。それが我が家の流儀である。
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