BASSは、楽器のベースである。
数字が四つ、1111と並んでいる様子が四本の弦を想起させるところから、11月11日をベースの日と誰かが決めたのである。
オーケストラでは弓で奏でるコントラバスを、ジャズでは指で弾(はじ)く。
ヴァイオリンも指で弾くこと(ピチカート)があるが、コントラバスはどうか。
ジャズで使うのをウッドベースと呼ぶのは、日本だけらしい。
エレキギターのように肩から吊って扱えるようにしたのが、ベースギターである。
ウッドベースを弾く人、ベースギターを弾く人、ともにベーシストと呼ばれる。
ある音楽専門雑誌のベーシスト人気ランキングで、ポール・マッカトニー(Paul McCartney)が第3位に入った。
ビートルズ(The Beatles)の一員として名が売れている故のランクインではなくて、演奏を評価されてのことである、と思う。
ビートルズのレコードをかける時、歌ばかりを聴いていた。
そればかりか、曲に合わせて大声で歌っていたのである。
つまり、楽器の音など、ほとんど耳に入って来なかった。
好きな曲はメロディの美しい、歌いやすいものばかりだった。
歌うのをやめてインストに神経を集中させると、ポールの弾くベースギターの音が、ぶんぶんとうなっているのが、よく聴こえる。
うなっているが、ことさらに主張せず、きれいに溶け込んでいる。
他のメンバーがベースをやらないので、仕方なくポールが担当になったそうだが、彼はどのパートをやっても上手なのではないかと思わせる。
偏固子が最も気に入っているのが「Old Brown Shoe」である。
ベースをフィーチャーした作品で「疾走感」がある。
他にもお気に入りが……
・Another Day
・Too Many People
・Dig A Pony
・Get Back
以上、ポールがベース担当。
ポール・マッカトニー以外では……
・South American Getaway
バート・バカラック作、映画『明日に向って撃て!』挿入曲
・Comin' Home Baby(デイヴィッド・サンボーン)
サンボーンはサックスプレイヤー。
David Sanborn「timeagain」 |
Boz Scaggs『Fade Into Light」 |
・Isn't She Lovely(デイヴィッド・サンボーン)
スティーヴィ・ワンダーの曲
・Angela(ボブ・ジェイムズ)
ボブ・ジェイムズはキーボードプレイヤー。
・Sara Smile(ホール&オーツ)
男声ヴォーカルデュオの名作。
・Lowdown [unplugged](ボズ・スキャッグズ)
ボズは男声ヴォーカル。アンプラグドということは、ウッドベースですな。