2011/10/30

私の就職活動


自転車で崖を下るのは、筆者自身?


担任だったS講師から電話があった。
「訓練のネタばらしするな!」
というクレームではなくて、安否確認だった(笑)
就職活動状況を報告する。

上の画像は、4月生がスライドを使って行った最初の発表「私の就職活動」の一コマだ。
この準備を自宅で行った。
PowerPointを持っていないので、InDesign(インデザイン)というレイアウトソフトで作り、それをPDFに書き出すことにした。
PDF(Portable Document Format)なら、研修室のPCにインストールされているAdobe Readerで読める。
このソフトにはスライドショー機能が付いているので、PowerPoint代わりに使うことができるわけだ。

その後、OpenOffice.org(オープンオフィス・オルグ;OOoと略すこともある)というソフトがあることを思い出した。
これはインターネット上で無料配布されているもので、Microsoft社のOfficeスイートと互換性がある。
完全互換ではないが、Excel他で作成したファイルの読み込み・編集ができる。
反対に、作成したファイルをExcelで読める形式(.xls)に書き出すこともできる。
OOoもスイート構成で、それぞれWriter(文書作成)、Calc(表計算)、Impress(プレゼンテーション)、Base(データベース)という名のアプリケーションソフトの統合体だ。
おまけにMath(数式エディタ)とDraw(描画)がついている。

要するに、Impressを使えばPowrPointの形式(.ppt)にも書き出しできるということだ。
こやつのMac版を(Macユーザですから)ダウンロードして使ってみることにした。
自宅で行った細かい設定が、研修室のPC上で化けていた。
完全互換でないのが残念なところだ。

ところで、S講師からの情報によると、修了時点で行き先が決まっていなかった4月生のうちHRT、YMM、KWBは再就職できたらしい。
誰が言ったのか、
「みんな、就職が決まったら連絡してよ」
という言葉が虚しい。
そして……年長組二人の再就職はまだできていない。
 

2011/10/27

ストロータワーの戦い


それは一つのプロトタイプから始まった……


またまた勝手に「ストロータワーの戦い」と名付けた。
外部から講師を招いて、品質向上演習。
ストロー(ポリプロピレン製、たぶん)を材料にしてタワーを製作する。
試作の段階でフィッシュボーンを利用し、品質の問題を検討する。

各グループでタワーを10棟製作し、歩留まり率、製作時間、工程能力を競う。
タワーとしての条件は、
・柱が4本であること
・正四角形が二つ重なっていること
・正四角形の中央にポールが立っていること
・ポールの頂点までの全高が100ミリメートル(±2ミリ)であること
・材料はストロー5本以内
である。

小生がリーダーとなり、グループの名前を「A+ United(エープラス・ユナイテッド)Inc.」とした。
AグループなのでAから始まる名前にしたかったのと、成績評価の最上級を目指すという意味をこめてある。
まるでフットボールチームみたいな名前だ。
グループの組織(フォーメーション)は上からワントップ+ダブルボランチ+ツーバックとした。
◎ワントップ:B.T.(プレイングマネジャー)
◎左守備的ボランチ:YMM ◎右攻撃的ボランチ:BR(キャプテン)
◎左サイドバック:TKS ◎右サイドバック:シーバス
右SBには、積極的に前線に攻め上がれと言っていたのだが……
なかなか上がってこない。

リーダーとして、まずプロトタイプを作ってメンバーに示すことにした。
それが冒頭の画像である。
テープを赤い色にしたのは、貼り方がよくわかるようにという配慮だ。
メンバーには、よりよい案が出なければこれを採用してほしいとわがままを言った。
勢いに負けたのか、議論するのがめんどくさかったのか、プロトタイプはあっさり採用された。


材料加工中。元のストローの長さがまちまちなのが問題

10棟そろい踏み。ポールにはためく海賊旗


完成品にはセロファンテープを使用したが、プラスチックテープの方が作業性がよろしい。
ツッチー商会(w)にいたクマさんが持ち込んでいたタイプのテープだ。
また、はさみは表面がマット加工されたものを使うとテープばなれがいい。

結果は、総合1位。
歩留まり率100%でトップ、工程能力は1.05でトップ、製造時間は18秒差の2位だった。
たった3チームの争いだが、勝てばやはりうれしいのであった。
 

2011/10/26

フィッシュボーン(再)


フィッシュボーンを学んだのは、グループ替えのあとだったと思い出した。
というわけで、順番を繰り下げて再録。

尾頭付きなのだが、QCでは頭・右が基本

品質管理のお勉強は……
むずかしいけれど、面白い。
グループ実習の数を減らしてでも、もっと時間をかけてゆっくり教えてほしかった。

大昔、入社したばかりの印刷会社でQCを体験した。
営業部員にもQCをさせるという会社の考え方は、当時の先端を行っていたのではないだろうか。
デミングという人の名を知り、少しだけ品質管理を学んだ。

ZD運動というものも、それ以前に知っていた。
Zero Defects、つまりは欠陥なしで仕事をやり遂げるという意味なのだが、それはほぼ不可能だ。
純度99.99をもって純金とするという日本の基準からも、100を達成するのがいかに難しいかがうかがえる。
モノ作りにおいてミスやロスは必ず出るのであって、それをいかにして減らすのかが生産管理および品質管理の重要な課題となる。

QCの手法の中に「七つ道具」というものがあって、これをよく講師に問われる。
そして七つ道具にも新旧2ヴァージョンあるのだが、古い方だけ覚えておくといい。
・パレート図
・ヒストグラム
・チェックシート
・グラフ(層別)
・散布図
・管理図
・特性要因図←フィッシュボーン
である。

6σ(シックスシグマ)はQCに影響を受けたものと言われているが根拠不明。
標準偏差(シグマ)が±6であれば、不良率は100万分の3.4という計算が成り立つところから、それほどの低率を目指すという意味のスローガンであると思われる。
率は低いけれど、やはりゼロにはならないのである。


初めて書いた特性要因図。大骨をもっと長くしないとカードが貼れない

画像は実習の際に使ったQC七つ道具の一つで「特性要因図」だ。
魚の骨のように描くことから「フィッシュボーン」と呼ばれている。
これを問題解決の手法として使う。
いちばん右側に書かかれた「全高の寸法不足」が、起こっている問題(の特性)。
そこから左に向かって引かれた線が、魚の「背骨」を表わしている。
背骨からは4本の「大骨(おおぼね)」が分かれていて、その先が問題の原因(要因)の種類を表わしている。

通常は4Mと呼ばれるMan(人的要因)、Machine(設備的要因)、Material(素材的要因)、Method(方法論的要因)の大骨を使うが、こだわらなくてもいい。
工程順に、準備/組み立て/検査/運搬、などとしてもいい。
大骨は大分類なので、そこから中骨(ちゅうぼね)、小骨(こぼね)を出して要因を分類する。
メンバーが思いつきを発言し、書記がカードに書き取ってボードに貼りつけていく。
カードを使うのは、分類の場所を変えたり、よく似た意見をまとめたりできるようにするためだ。
 

2011/10/25

グループ再編


死のDグループは分散消滅


半期(3か月)を待たずに、グループ替えが行われた。
1月生、4月生ともに就職を果たすメンバーが出て、クラス人数が減ったためだ。
私とミスタ・シーバスはBグループからAグループに異動。
そこにCグループからTKS、DグループからBRとYMMが加わった。
(問題のDグループから2名か……)
やばいなあと思っていたけれど、新Aグループでは大きな問題は起こらなかった。
シーバスは相変わらず消極的態度だったけれど、こちらから積極的な働きかけをして、グループ実習に参加するようにしむけた。
問題視されたのは、BRと私がヒートアップしたことぐらいか?
(してへんて)
それは、YMMが横からわれわれを見ていて、熱くなっていると思い込んだだけのこと。
彼は話に入れないとぼやいていたのだけれど、ブレーンストーミングをやっている時は、求められなくとも自分の意見を言わなくてはいけない。
 

2011/10/24

KYとシムソウム


この図の中に、どんな危険がひそんでいるのか?


▼その場の空気を読めないというKYではなく、危険(K)予知(Y)という意味だ。
通常は語尾にTをつけて、危険予知トレーニングの略語としている。
「郵便配達……」のエントリーでも触れたが、上のような図や写真を見て、そこにひそむ危険要素を想定しつくす訓練だ。
想定が終わったら、その対策を考える。
いろいろ考える。
一つのスローガンにまとめる。
それを大声で唱和する。
もう一度書くが、グループ全員で輪になって、大きな声で三回唱和する。
はずかしいけれど、唱和する。




▼シムシティというゲームにあやかってシムソウムと名付けた。
総務課のシミュレーションという意味だ。
持ち込まれる社内の問題を、グループのメンバーの一人が総務課長として解決していく。
問題の事例は25ほどある。
解決策の発表は総務課長が担当するが、問題事例の研究はメンバー全員で行う。
これは労務管理の実習だが、要するに法律のお勉強だ。
労働基準法や関連法の条文を読み解かなければならない。
最終的な判断はどうするか?
そう判断する根拠はどこにあるのか?

総務課に直哉(なおや)社員が相談にきて「どうしましょう?」って聞く。
さらに社員B.T.(私)がたたみかけるように「課長、どうしましょう?」って聞く。
TKN課長があざやかに答を返す。
我らがBグループはシムソウムというよりも、コント総務課みたいな発表になった。
 

2011/10/23

FW











FW=フォワードと読みたいところだが、これはフィールドワークの略だ。
記憶があやふやなので時系列上における位置が前後するが、救命講習より前にポリテクセンター内でFWを行った。

各棟間を歩いてまわり、電気設備機器のエネルギー消費量を調べる。
K棟横にあるPAC(Packaged Air Conditioner)の消費電力が1.4kW……などとメモをとって帰る。
集めたデータ群を分析して、どうすればコストを削減できるかを検討するのがFWにつづく実習の課題だ。
昼休み中もPCの電源を入れっぱなしにしておいていいのか?
エレベーターを2基稼働させるのは無駄ではないのか?
いろいろと訓練生に考えさせるのが狙いだ。

Bグループは突飛なアイディアを出すのが特色なのだが、エレベーター1基を使用停止してゴンドラをY先生用の講師室にするという案は、発表前の段階でボツになった。
 

2011/10/22

マナー講習と救命講習














▼外部から講師(女性)を招いて「マナー講習」を受ける。
この日は全員、面接用のスーツを着用し、それ用のかばんも持参する。
それらがビジネスのマナーにかなっているかを講師が判断してくれる。

立ってあいさつするところをビデオカメラで撮影される。
撮影画像をスクリーンに映し出してチェックする。
自分を客観視するのだが、これがかなりはずかしい。

面接時の最初の数秒がとても重要、ここで好印象を与えれば結果も好ましい。
そう教わる。
各グループごとに分かれて、面接の最初の部分をシミュレートする。
ドアをノックして入室。
あいさつの言葉を述べてから、お辞儀。
椅子をすすめられたら、またあいさつして着座。
面接が終わったと仮定して起立。
またまたあいさつしてお辞儀、退室。
これを各自何度も繰り返して、他のメンバーがダメ出しをする。

▼またある日は、所外で講習を受ける。
隣の隣にある(といってもかなり距離は離れている)消防署にて「救命講習」。
マウスツーマウスの人工呼吸とAED(自動体外式除細動器)を使っての蘇生を実習する。
これは資格をもらうための試験でもあるので、真剣さが求められる。
消防署員が横に立って、厳しい目でチェックする。

人工呼吸はもちろんマネキンを使うのだが、実際に口をつけて息を吹き込む。
事故にあった人が倒れているところに行きあわせたというシミュレーションだ。
まずはバイタルサイン(生命兆候)を確認。
次に救急車の手配(状況を冷静に正確に伝える)。
それから人工呼吸(やってる方が貧血になりそう)。
それから心臓マッサージ(これはかなりしんどい。手首も痛い)。
最後に除細動(あわてるとAED操作の手順を忘れる)。
 

2011/10/21

自転車を規制

交通手段として自転車を見直す人や環境負荷がなく健康によい乗り物として自転車を採用する人が増えて、その結果自転車による交通事故の発生件数も増えた。
警察庁は自転車への規制を強化するらしい。
たいへんけっこうなことだ。

ところどころにこんな標識があるおかげで、歩行者と自転車の両方が迷惑を被っている。
自転車は車道の左端を走るのが当然だが、そこには不法に駐車している自動車が多くある。
右へはみ出して走らなければならない自転車にとっては危険な状態だ。
自動車の規制も強化する必要がある。

梅田に出かける。
交通費節約のため、江坂まではMTBで走る。
梅田まで走るほどの根性もない。
梅田センタービルで用事をすませてから駅前第2ビルへ。
16階にハローワークがある。
職業訓練所の同僚にすすめられて、Yという担当者に就職相談をするつもりだった。
予約をしなければならないことを窓口で知り、予約だけして終わる。

地下鉄に乗り、本町の人材銀行に行く。
職業訓練が終わったので検索できる職業の範囲を拡げてもらうように頼んだが、だめだった。
学んだだけのことは経験として扱われないというのが理由だ。
さもありなん。

江坂まで戻り、東急ハンズとその向かいのBOOK・OFFを素見す。
近くにつないであったMTBに乗って帰る。
架橋の上は自転車の通行が禁止されていることが多い。
橋のたもとを左に逸れて走ることになるが、架橋の向こう側に出る道が確保されているわけではない。
とりあえず自転車の走行は排除されるが、回復措置は考慮されていない。
しかたなく歩道を走る(違反行為)か、押して歩くことになる。
その道が階段で終わっていることもしばしばだ。
 

2011/10/19

【J特】名古屋対G大阪


Bruce Willisを見つけた。
『評決』の終盤の法廷シーンで、傍聴席にふんぞり返って座っている青年。
髪がまだ黒々、ふさふさとしている。
エンドロールを再度確認したが、やはりクレジットはされていない。
そのかわりに弁護士(Paul Newman)の行きつけの酒場のバーテンが、第一助監督と同一人物らしいことがわかった。
そんなこつわかったからというて何の役にも立ちもはん……(誰やお前)

それはともかく。
二日遅れで放送されたJリーグ1部の第29節、名古屋グランパスエイト対ガンバ大阪戦の録画を観た。
負けたと知っている試合も観ずにはいられない。
1-0、1-1となった後4-1で終了。
中村2得点、藤本2得点(以上名古屋)、明神1得点。

ガンバの失点はいずれも「ヘボい」。
1失点目、キーパーの出が遅く、ボールを奪われる。
2失点目、キーパーがゴールから飛び出せず、CKを直接入れられる。
3失点目、自陣のヴァイタルエリアで遠藤が奪われたボールをシュートされる。
4失点目、CBの処理が甘いボールを奪われて、最終ラインの裏でボールを回される。
藤ヶ谷には気の毒だが、楢崎なら防げたかもと思わせるシーンばかりだった。

闘志あふれるプレイを見せてくれたのはイグノと明神。
左サイドをドリブルで駆け上がるイグノ。
ハーフウェイラインを超えてフォローに走る明神。
中央に切り込んだイグノがパス。
相手のディフェンダーに当たってこぼれたボールを明神が蹴り込んだ。

この後つづけてオランダリーグのフェイエノールト対VVVフェンロ戦を観たが、明らかに試合のスピード感がちがう。
パスのスピードが速く、ゲーム全体が躍動している。
Jリーグでももっとこういう試合が観たい。
 

2011/10/16

エンドロールのその後で

27歳のBruce Willisを探しているところだ。
クレジットはされていないとのことだが『評決』(原題:The Verdict、Sidney Lumet作品、1982年)に出演したらしい。
録画したものをチェックしているが、まだ見つからない。
ちなみに、この作品で主人公の弁護士を演じたのは当時57歳のPaul Newman。

『アバター』(原題:Avatar、James Cameron作品、2009年)の録画を観る。
さほど興味はなかったのだが、なかなか面白い。
長まわしの飛行シーンが快感だが、これを3Dで観たら船酔いすること必至。
戸田奈津子の翻訳には、いつもながら不満。
満足度……☆☆☆☆★

『アイアンマン2』(原題:Iron Man 2、Jon Favreau作品、2010年)の吹き替え版の録画を観る。
台詞が多くて、日本語にもかかわらず聴き取るのが大変。
前作と同様、プロダクションデザインが美しい。
満足度……☆☆☆☆★

『イングロリアス・バスターズ』(原題:Inglourious Basterds、Quentin Tarantino作品、2009年)の録画を観る。
クラシックスタイルのナチ否定戦争映画、なのだがQuentin Tarantinoが演出するとただではすまない。
彼の嗜虐趣味があふれ出て、正視できない場面が何か所かある。
日本人にはおなじみのJulie Dreyfusが仏独通訳の役でゲスト出演している。
満足度……☆☆★★★

どの映画にももれなくエンドロールというものが付いていて、そこには製作に関わったあらゆるパートの担当者や企業の名前がクレジットされている。
大作であるほど、クレジットも多い。
『アバター』など、三段組みにしてなお延々と画面が流れ続ける。
多くの観客たちはこの部分を無視して席を立つ(あるいは再生をオフにする)。
機会あるごとに吹聴しているのだが、映画はここがおいしい。

気に入った出演者の名前も配役からチェックできる。
主人公のガレージに置いてあったかっこいいバイクのメーカーがどこかもわかる。
BGMの曲名や演奏者もきっちりクレジットされている。
監督のアシスタントをした人の名前もわかる。
ロケ地に弁当を運んでいた業者の名前まで書かれているのも面白い。

『アイアンマン』には、エンドロールの最後尾に次作への導入となる短いシーンが付属するのだが、これを観た人はあまりいないだろう。
1作目のエンドでは眼帯をつけたSamuel L. Jacksonが画面に現われて、続編を示唆する。
『アイアンマン2』のエンドにもコールソン捜査官が現われて、3作目を期待させるシーン。
また『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』のエンドロールにも同様のしかけが施されている。
 

2011/10/15

協調性のない男


大正川の左右にわたされた鯉のぼりの大群(2011.5.9)


訓練所に通う交通費は支給されていなかった。
そこで、できる限り自転車で通うことにした。
雨の日や疲れている日以外は、ということだ。

ポリテクセンターの裏を流れている川が「大正川」であることは、地図を見て知った。
センターの北隣にある市役所の脇を抜けると大正川の堤防に上がることができる。
堤防には自動車は走れない狭い道路が敷設されており、その脇のところどころに東屋(あずまや)があったりする。
センターの食堂の混雑とあまりの段取りの悪さを嫌っていた私は、その東屋で弁当をつかったり、市役所の食堂に行った後に休憩をしたりしていた。

自転車で堤防の上を走っていて、よく4月生のYMUに会った。
彼はここを歩いて、阪急電鉄の「摂津市」駅まで通っていた。
上の画像の背景に写っている大きなマンションの向こう側にその駅がある。

研修室でのYMUの評判はよくなかった。
協調性がまったく見られないのだ。
フォーミュラカーのキット製作の実習ではIttetsu(Dグループ)のリーダーに指名されたのだが、リードもしない。
自らが発表者として立っているときに携帯電話が鳴ると(マナーモードになっていない)、発表を放棄して研修室を出ていく。
注意されても改めない。
朝は一番おそく出所してきて、帰りは誰よりも早い。
昼休みは私と同様に行方不明。

そんなどうしようもないおっさんだが、堤防を並んで歩きながら、私とはよくしゃべった。
協調性がないことを除けば、普通の人だ。
境遇は私と似ている。
独り者で、失業中で、金がない。
市役所の食堂でときどき一緒に食事をすることがあったのだが、彼は毎回290円のラーメンだった。
私の方はいつもご飯(100円)、みそ汁(50円)、おかず(100円)×2品の350円定食。

仕事がないので、たこ焼きの屋台でもやるかと冗談とも本気ともつかない話をしていたのだが、ある週末に就職が決まり、YMUは突然姿を消した。
センターに入った連絡によると、姫路に赴任することになり、休みの間に住居も引っ越すということだった。
それ以外は彼らしくなんの挨拶もない。
研修室のハンガーラックには、彼が着ていたお仕着せのブルゾンが今も残っているはずだ。
 

2011/10/14

TKBプロダクト


全部品をチェック中のTKN。この人の部品構成表はピカイチ

有名になったブルートレイ。リーダーの持ち込み


手前:直哉、向こう側:シーバス

自動車やバイク整備用のツールを持ち込み


フォーミュラカーを製作すると先輩の先輩から伝え聞いていたので、この実習を楽しみにしていた。
車のデザインをやらせてもらえるものと思い込んでいたのだ。
実際はE社のキットを組み立てるというものだった。

折羽鶴製作の実習では、1月生のKMRがリーダーとなってすべてを仕切ってくれた。
今回彼はサブリーダーにまわり、グループで最年長の自分がリーダーとなった。
これは講師の差し金である。
いつか順番がまわってくると覚悟はしていたが、あまりに早すぎてテンパった。
ちなみに、テンパるとは麻雀の聴牌からきた言葉(あがりの一歩手前)だから、だいじょうぶまだ余裕ありってことだ(笑)

この回よりグループには名前を付けることが求められた。
理念ある(仮想の)会社組織にしてもいいと言われた。
そこでメンバーにアイディアを求め、リーダーである自分がまとめた結果、
「TKBプロダクト」という名前の会社ができた。
理念は「アイディアを形に」、こだわりは「Quick & Accurately(早く正確に)」とした。
Tはリーダーの頭文字、Kはサブリーダーの頭文字、Bは相棒たち(Buddies)という意味だが、もちろんAKB48にあやかったものだ。

作業手順書というものを初めて作成した。
ここが一番重要だといって手順書作りにとりかかったのがサブリーダーのKMR。
ほとんどかかりきりで、組立て作業に手が回らない。
残りのメンバーで手分けして作業しようとするが、KRSは外回り(就活)のためほぼ不在。
知らん顔のミスタ・シーバスを口説いてサブ工程に取りかかってもらう。
サブだけ組み立てて待機するはずだったのに、全部組み立ててしまった!
やり直しで時間を大きくロスする。
暴走しようとするメンバーの軌道修正をしなければならないリーダーはつらい。

プレゼンテーションは研修室ではなく、別室に1社ずつ呼ばれて行なった。
本番さながらのスタイルである。
大きな緊張を強いられるので、これもつらい。
逃げたいところだが、リーダーがやるしかない。
意外なことにウケはよかった。
プレゼン部門では、説得力があったとしてトップの評価だった。
あれれ? 自分はしゃべりは苦手のはずやったのに……

しかし、全体の評価では第3位、惨敗である。
でも下には下があって、Dグループ(Ittetsuという名前)が部門賞なしの最下位だった。
DグループのDは死(Death)のD。
メンバー同士が口論する大きな声が研修室にひびく。
4月生のYMMが先輩のTKMを怒鳴っているように聞こえた。
問題はいつもDのテーブルで起きる。


プレゼン資料の表紙。実際はカラー
 

2011/10/13

偶然のメロディ

TVの番組宣伝で「シネマ落語」というものを偶然知り、興味を持った。
忘れないうちに録画予約して、『吉原の休日』という噺を聴く。
演ずるは立川志らく。
フランスの政治家Jacques René Chiracからとった名前だ。
名付け親は師匠・立川談志。

この日の高座での噺は二席演って中入り後もう一席。
『青菜』『唐茄子屋政談』『吉原の休日』の順だった。
『吉原…』は『ローマの休日』が下敷きになっており、『青菜』と『唐茄子…』にその伏線が張られているというなんとも楽しい構成である。

市立中央図書館に借りた本の返却に行ったついでに立川志らくの著書を借りてきた。
『雨ン中の、らくだ』は談志論というコンセプトのエッセイだ。

その夜。
TVで偶然『小さな恋のメロディ』(原題:Melody、Waris Hussein作品、1971年)を放映しているのを見つけて、途中から観た。
自分の映画好きの原点となった記念碑的作品だ。
封切られた時に女子を誘って、座り続けで2回観た。
ビデオさえ普及していない時代だったので、その後2番館や名画座にかかるのを追っかけて、合計10回は観ている。

『雨ン中…』を読み進む。
志らくもその師匠の談志も映画ファンであることがわかる。
師匠を理解するために、弟子も師匠の好きな映画を観る。
志らくの兄弟子の談生も同様で、師匠がある時「おい、お前、一番好きな映画は何だ?」と聞いた。
談生はフレッド・アステアの映画が素晴らしいです、
とは答えずに「『小さな恋のメロディ』です」と答えてしまったそうだ。
以後談生は映画の話の相手にされない。
それが原因かはわからないが、談生は立川流を卒業(廃業のこと)してしまう。

偶然再会した『小さな恋のメロディ』は、五十男も胸キュンする思い出の名画だ。
 

2011/10/12

折羽鶴


まずは斜め半分に折る
それをまた半分に折る
いったん開いて垂直に半分に折る
こういう折れ目を入れておくと後の作業がやりやすい


実習では折り紙を使って鶴を作る。
羽を左右に大きく広げた鶴ではなく、折り畳んだ状態の「折羽鶴(おりはづる)」だ。
これを50羽「生産」する。
材料や生産にかかる時間、品質などをグループで管理する。

簡単なはずが、そうはいかない。
人間の手で折るので、メンバーそれぞれの手先の器用さの違いが全体に影響をおよぼす。
また、Bグループは総員5名だが、実習に不熱心なメンバーが2名いる。
4月生のKRSはゴールデンウィークまでに就職を決めたいと公約して、そちらの活動に重きをおいている。
ポリテクに来る理由がわからない。
1月生のS(通称シーバス)は、できるだけ楽をして失業給付金をもらいたいタイプの人だ。
午前中出席して、昼からはメンバーに断わりもせずに消える。
グループ内で勤怠表が開発されたのは、このためだ。
あらかじめ彼らの就職活動の予定を確認しておく。

残りのメンバー3名は、
1月生のKMR……鉄道にはかなり詳しいらしい。
下の名前はナオヤ、どんな字か聞くと志賀直哉のナオヤ、漢字変換で一番に出ますよと生意気を言う。
4月生のTKN……50歳代前半、部長然とした人。
何をするにもそつがない。
そして私、4月生のB.T.……同輩のU(56歳)に次ぐ高年齢。
半年みっちり訓練を受けて、新しいスキルを身につけるつもりで来たのに、就職重視と言われてとまどう。

さて折羽鶴。
材料の折り紙は支給品だが、正方形ではない!
これを無視して折ってしまうか、折る前に「整形」するか?
仕上がりに影響する大きな問題だ。
 

2011/10/10

容赦なく殺す

ありがたいことに、スターチャンネルという映画専門局まで無料で視聴可能となった。
『アバター』など比較的新しい作品も放送されている。

『インセプション』(原題:Inception、Christopher Nolan作品、2010年)
Nolanはバットマンの新世紀シリーズを撮った監督。
本作はLeonardo DiCaprio、渡辺謙が主演の、創作した夢を他人の脳で再生する話。
満足度……☆☆☆★★

『インビクタス/負けざる者たち』(原題:Invictus、Clint Eastwood作品、2009年)
1995年ラグビーワールドカップで南アフリカ代表チームが戦った軌跡を描く。
そう書くとたんなるドキュメンタリーフィルムのようだ。
大統領に就任したばかりのネルソン・マンデラ(Morgan Freemanが演じる)が、国を一つにするために、すべての国民が代表チームを応援するように画策する。
当然ながら実話だ。
2011年のラグビーワールドカップを観ている最中なので錯覚をおこしてしまう。
満足度……☆☆☆★★

『ナイト&デイ』(原題:Knight And Day、James Mangold作品、2010年)
永久燃料電池をめぐる陰謀に一人の女性が巻き込まれるというお話。
主演はTom CruiseとCameron Diaz。
展開がすこぶる速い。
満足度……☆☆☆☆★

『96時間』(原題:Taken、Pierre Morel作品、2008年)
Luc Bessonが製作と脚本に関わっているからして、『ナイト&デイ』に劣らず展開の速い話。
原題のTakenはいろいろな意味をもつ言葉だ。
『拉致』『奪還』どちらにも邦訳できる。
この作品に対する満足度は☆☆☆☆☆(満点)なのだが、その理由は「容赦なく殺す」というところだ。
倫理はともかく、精神衛生にはいい。
 

2011/10/09

衛星放送チャンネル再編

アナログ放送(地上・衛星とも)が終了して周波数帯域の整理を行っているのが主な理由だと思うのだけれど、BSのチャンネルが大幅に増えた。
それに伴い「BS開局記念」と銘打っての無料放送サービスが目白押しだ。

WOWOWはもともとBSだったが、-PRIME、-LIVE、-CINEMAの3チャンネルに再編成して記念の無料放送を行った。
そして、スカパー!e2がBSで視聴できるようになった。
従来はCSによる放送だったので、CSのアンテナ設備や専用チューナーのない住居では視聴できなかった。
スカパー!e2が受信できるようになれば非常にありがたい。
欧州リーグのフットボールが観られるからだ。

さっそくスカパー!e2の16日間無料体験視聴を申し込んだ。
実際はこれで1年間無料視聴ができるということだ。
それについてはまだ半信半疑でいるが、とにかくここぞとばかりスカパー!e2を観まくっている。
イングランドのプレミアリーグ、リーガエスパニョラ(西)、セリエA(伊)、リーグアン(仏)、エールディヴィジ(蘭)、チャンピオンズリーグ(UEFA)……
おまけに現在New Zealandで開催中のラグビーワールドカップまで、フットボールと名のつくものはすべてだ。
どうぞしばらくこのままで。
 

ジョブズのDNA

hirakenさんのコメントに答えて。

Steve JobsがiPad 2のプレゼンテーションの際に言ったこと(概要)。
「テクノロジーだけで満足しないという気質がApple社のDNAにはある。
 リベラルアーツと結びついたテクノロジーこそが、
 人の心の琴線に触れる結果を生み出す。
 (iPadのような)ポストPC的なデバイスにこそ、それが当てはまる」

リベラルアーツと言っていたんですね……
こんなことを考えているIT企業のトップが他にいるでしょうか。
JobsのDNAがほんとうに受け継がれているのであれば、Apple社の未来をそれほど悲観することはないでしょう。

彼はまた別のところでこんなことを言っています。
「デザインとは、外部的な装飾ではない。
 人間による創造の根本的な核心であって、
 それが結果的に製品やサービスににじみ出てくるのだ」

ほんとうに惜しい人をなくしましたね。
 

2011/10/06

5Sと山田日登志


▼5Sとは通常、以下のように説明される。
・整理(必要なものと不要なものを仕分けして、不要なものは捨てる)
・整頓(必要なものを、あるべきところに配置する……ものを散らかさない)
・清潔(身だしなみ、服装を整える)
・清掃(汚れているものはきれいにする、ゴミは捨てる)
・躾(上記4Sができるように訓練すること)

5Sを習慣化させる、という意味を加えて6Sと呼ぶこともあるらしい。
頂極工業では、躾も習慣も一緒くたにして「習慣付け」と考えることにした。
5Sは訓練においてつねに要求されるが、皆あまり真剣に考えていない。


▼山田日登志(やまだ・ひとし)
トヨタ自動車の大野耐一からノウハウを学び、工場改革の手法を開発。
セル生産方式はこの人の発案。
いわゆる「一人屋台」のことだ。

大量生産は、分業工員を長いラインに並べる方式で行っていたが、設備投資の負担が大きかった。
また、機械化されたライン(ロボット)では、製品種が変わった場合の「組み替え」に何十日という時間を浪費することもあった。

やがて製品種は多くなり、種類あたりの数量は少なくなるという時代がやってきた。
これに対応するために考え出されたのが「セル生産方式」だ。
多能工員が自分一人のスペースだけですべての組み立てを行う。
(自動車の組み立てはムリでしょう)
ライン自体が存在しないので、製品種が変わってもラインの組み替えを行う必要がない。
「屋台」の中を整理すればいい。
所要時間を実際に計測すると、ライン方式よりも短くなることがわかる。
工員が熟練することで、さらに生産能率がアップする。
そして、たんなる分業ではない仕事は「やり甲斐」や「誇り」の気持ちをも生む。
 

さよならジョブズ

 
Macintoshコンピュータに大いに世話になった身として、
感謝の念にたえない。

彼がいないアップルはすでにアップルではなく、
この先どうなるかがすごく心配だ。

いや、そんなことを心配してどうする。
スティーヴ・ジョブズの冥福を祈ろう。

……これ以上は言葉にならん。
 

2011/10/05

偉人たちの言葉




















「練習は試合のように。試合は練習のように」

7月生に贈ったこの言葉は、1984年のオリンピック・ロサンゼルス大会の体操種目(鉄棒)で金メダルを獲得した森末慎二のものだ。
あたかも試合のように練習をしておけば、試合のときは練習のつもりでできる、という意味だ。
森末本人は、実際にはそううまくいかないがと述懐している。
しかし、ポリテクセンターでの生活を訓練だと思わず、短期の再就職だと思って過ごすことは意義のあることだ。
センターで真剣勝負できなければ、再就職先でもできないにちがいない。
金を払って学んでいるのではなく、金をもらって訓練に取り組んでいることを忘れないようにしたい。


「生産性だけが重視される社会では、多くの作品が作り出されるが、斬新な発想は生まれない」

これは訓練の中で講師から教えられた言葉だ。
文学部門でノーベル賞を受けたフランスの作家、アルベール・カミュによる。
たんなる工夫・改善を超えるプラスアルファは、クリエイティブな心によって開発される、と解釈したい。


「自分に限界をつくるな」

暴走機関車こと分林是典(ぶんりん・よしのり)の最後の言葉だ。
彼はまた、こうも言っていた。
「ここで学んだことなど、実際の現場では役に立たない。(再就職先に)行って、やるだけだ」
 

2011/10/04

部品構成表


NG。カメラを横向きにして、ファインダいっぱいに収めること。ピントもイマイチ




















生産管理の実習の一つで、製品を分解して部品の構成をみるものがある。
4月生は使い捨てのライターを分解した。
手のひらにおさまってしまう小さなライターも、さらに小さな部品群から成り立っている。
実習ではその部品をすべて撮影して、ピラミッド状に並べた構成表を作る。
撮影はもちろんデジタルカメラで行う。
その画像を貼り付ける先はエクセルのファイルだ。

カメラに関する注意。
画像サイズは最小で設定しておくと、エクセルに挿入した場合の取扱いがしやすい。
大きいと、ファイルの画面上で縮小する手間がかかる。
しかも画面で小さく見えるようになっても、画像の容量自体はそのままなので、エクセルのファイルが肥大してしまうことには変わりがない。
だから、最初から小さい画像サイズである方がいい。

部品群は小さいものばかりなので、クロースアップで撮りたい。
しかも、画像枠いっぱいに部品が写っていることが望ましい。
そうすればトリミングの手間が省ける。
カメラの撮影モードを「マクロ」にする必要がある。
訓練所支給のLumixの場合、「AFマクロ」と「ズームマクロ」の2種類がある。

AFマクロの場合は、カメラごと被写体に思いきり近寄って撮影する。
あまり近寄りすぎるとピントの合う範囲を通り越してしまうので、シャッターボタンを半分だけ押して、ピントが合ったところで押し切る。
撮影距離が近いがゆえのAFマクロの欠点は、
1.被写体に厚みがあると歪んで写ること
2.カメラ自体の影が被写体に落ちること
2の対策は、光が斜めの方向から入ってくる場所で撮ること。

ズームマクロなら1も2も回避できる。
被写体に近寄らず、レンズだけズームアップする。
ズームマクロの場合は、ピントが合ったことをファインダでは確認しづらいので、画像を再生して確認する。

いずれにしても、充分に明るい場所で、強調したいポイントにピントを合わせて撮影することが大事だ。
 

2011/10/03

【J特】G大阪創立20周年記念試合

巨大ユニフォームがクルヴァで揺れる















ガンバ大阪、祝・創立20周年。
Jリーグが発足してから地元チームのファンとして16シーズン、昨年サポーターに昇格して2シーズンを過ごした。
記念の試合にスタンドに座ることができ、感慨深い。
キックオフの約2時間前にやって来てスタジアムの雰囲気に浸っていると、クラブのスタッフにアンケート調査への回答を依頼された。
Gヴィジョンで歴代ベストゴールやベストイレブンの発表を放映しているのを観ながら、回答用紙のマスを埋めていく。
過日ファンクラブから届いたアンケートと同様のものだ。

Jリーグの情報をどんなメディアから得ているか?
誰と観戦しにきているか?
あなにとってガンバ大阪の試合観戦の重要性はどれぐらいか?
試合を観て、どれぐらいどきどきするか、どれぐらいわくわくするか、どれぐらい興奮するか……?
他の観衆と一緒に応援して、どれぐらい楽しいか、どれぐらい興奮するか……?

正直にいうと、クルヴァを支配している、憎悪をベースにした応援スタイルは気に入っていない。
対戦相手チームの選手が入場してくるとブーイング。
ファウルを犯すとブーイング。
味方チームが負けてもブーイング。
礼儀正しく、思いやり深いはずの日本人のスタイルとは思えない。

それはともかく。
やがて記念のセレモニーが始まり、クライマックスはヘリコプターからの試合球投下だった。
サポーターのカウントダウンに合わせて投下の予定だったのか、それとも実は大阪ならではのボケだったのか。
要するに2回カウントダウンさせておきながら、1回目は素通り。
2回目はゼロで投下できず。
浦和のサポーターから「やり直し! やり直し!」の突っ込みの大合唱を受けた。


ヘリコプターを待つ「GAMBA 20th」の文字。3日の朝刊(朝日)を飾る














タイミングの合わなかったヘリコプター















肝心の試合は、1-0でガンバが勝った。
得点者:イグノ。
絶対に勝たなければかっこうのつかないガンバの相手になったレッズはお気の毒さま。
 

自己紹介


訓練の初日は自己紹介で終わる。
略歴、職歴、趣味、性格などを言えばいい。
先輩の訓練生はスライドショーを使って発表。
新入生は口頭で行う。
メモをとらないでいると誰が何を言ったかわからなくなる。

ちなみに私の生まれは神戸市。
母親が出産したのは甲南病院だが、本籍地は保久良山のふもとだ。

保久良山から南東を望む

性格はあまのじゃく、いらち、偏固(へんこ)で喜怒哀楽の振幅が大きい。
人にものを頼まれるといやと言えない(これを治したいと思い続けている)。

印刷21年、広告8年のキャリアがあって、主に企画・編集・デザインの仕事をしていた。

現在の趣味は読書、自転車(主に改造)、フットボール(主に観戦)。



テーマカラーはACミラン

数年前まで現役

映画はエンドロールを観る(読む)ことを重要視しているので、新作を映画館で観ることはまずない。
DVDでじっくりと観賞する。

邦画のお気に入りNo.1

音楽を聴くよりも、静寂が好き。
ただし、たまに聴くならJazzyなやつがいい。

「火星から来た男」という曲がいい

そして、美術館や寺巡り。

すでに閉館した天保山ミュージアム

興福寺五重塔

心が乾いたときは、熱い紅茶。

大阪・堂島の名店
 

2011/10/02

郵便配達は二度ベルを鳴らす


HONDA Super Cub 50cc 郵政仕様・グリップのデザインが男性的!














配達が終わった集配課















入所の前日まで郵便配達のアルバイトをしていた。
失業して約2年、仕事をくれたのは郵便事業だけだ。

アルバイト募集をしているのはネットで知った。
北摂のS市の本局で数名の配達員の求人だ。
半年間無事故無違反の証明を取り寄せて、面接試験を受ける。
行って驚いた。
老若男女取り混ぜて3桁になろうかというほどの大人数が行列を作っている。
不況の影響がここにも見てとれる。
落選した。

またある日、年末繁忙期のアルバイトの募集があった。
これもまた北摂のT市の本局で、大量募集だったので採用された。
55歳で郵便配達なんて今さらと嘆いたのは老母だが、自分としてはまんざらでもなかった。
人から人へ愛を届ける尊い仕事だと思っていた。
郵便受けの名前を確認しながら一通ずつ配達した。
玄関口ではベルを二度鳴らした。

荷物を満載したバイク(50cc)があまりに重たくて扱えず、少し減らしてもらったこともある。
郵便物を川に捨てるやつの気持ちが理解できた。
減らしてもなお支えきれずに「立ち転け」をする。
打ち所が悪くてバイクの方を駄目にしてしまい、始末書を書く始末。
あきれたおっさんアルバイトだ。
契約通り大晦日に解雇となった。

年末の経験がものを言い、2月にまた北摂のM市の本局で採用となった。
初日いきなりの大雪。
防寒具の支給もないままバイクで走る。
雪にタイヤをとられて転ける。
Gyro(ジャイロという名の三輪バイク)にしてくれたらいいのに!

M局の朝は集配課の課長が配達員を罵倒して始まる。
その次に支店長が課長を叱責して朝礼が終わる。
どれほどムチを入れられようと、あれほど大量の郵便物を指定の時間までに配達し終わるのはムリ!

その後は各班ごとにわかれてSKY(Simple Kiken Yochi)を行う。
これがKYT(危険予知トレーニング)の一種であることを、訓練所の講義で初めて知った。
各班のサブリーダーが別の班にやってきてSKYを行う。
配達エリアのどこかの写真をとり出して、班員に見せる。
班員は、予想される危険性を口々に述べる。
「もの陰から子どもが走り出てきて衝突します」
「前を走っている車が急停車して追突します」
「交差点に飛び出してきた自転車に衝突します」
「上空のUFOから突然の攻撃を受けます」
など、ブレーンストーミングだから何を言ってもいいのだ。

次に、予想された危険性に対する策を講じる。
いろいろな意見が出て、対策もいろいろとあり得るが、一つに絞る。
今回は「前方注意」でいきましょう、とサブリーダーがまとめる。
これを全員で唱和する。
サブリーダー「かまえて!」
全員が輪になって、片手を中央に差し出す。
サブリーダー「前方注意、よし!」
全員で「前方注意よし! 前方注意よし! 前方注意よし!」
と繰り返して言う。
一回ごとに人差し指を振り上げ、振り下ろす。
声が小さかったり、所作が揃わなかったりするとかっこうがつかない。
 

2011/10/01

前置き【くたばれパワポ】


再就職対策として、ポリテクセンター関西で半年間の職業訓練を受けた。
座学による知識の習得だけでなく、実技の訓練もカリキュラムに含まれている。
さらに、コミュニケーション能力・リーダーシップ・プレゼンテーション能力も開発する、というスーパーな訓練だ。
ほぼ毎日誰かが、研修室(教室とは呼ばない)の最前列に立ってスピーチを行う。
テーマを替えて、何度も発表をさせられる。
しゃべりの苦手な者にとっては苦行だ。

発表する際には通常、プレゼンテーション用のアプリケーションソフトウェアを使ってスライドショーを作成する。
それ用のソフトといえばMicrosoft社のPowerPoint(パワポとは呼ばない)の名がまっ先に思い出される。
マーケットシェアも一番大きいにちがいない。
というより、他にもプレゼンテーションソフトが存在するとは誰も思っていないだろう。
それほど有名強大なソフトだが、実は業界での評判は非常に悪い。
その業界とは、PR会社とか広告会社などのことだ。
PowerPointのテンプレートで作ったスライドショーは総スカンだ。

PowerPointが嫌われる理由……
それは、お仕着せに対する反感だ。
テンプレートを選ばせる方式は一見親切だが、選択の幅が狭い。
しかもそのデザインのほとんどが「ダサい」。
そのダサさを見てPowerPointのスライドショーと知れるほどだ。

最上段に大見出しのボックスが配置されていて、「ここをクリックして入力せよ」と指示されるのも大きなお世話だ。
本文が箇条書きのスタイルに設定されているのも鬱陶(うっとう)しいし、入力を続けている最中にフォントサイズが勝手に変わるのは、迷惑というしかない。

というわけで、PowerPointを使いこなしたいと言っている人には、それに費やす時間はExcelの習得にまわすようアドバイスしたい。
PowerPointはプレゼンテーションの一手段であって、それを目的にしてはならない。
アニメーションなんか要らない。
スケッチブックに手描きする「紙芝居」で、充分に事足りる。