2016/10/30

ガンバさよならゲーム






















Jリーグからはがきが届いた。
国際部では、不要になったレプリカユニフォームやコンフィットシャツをスリ・ランカの子どもたちに贈るという活動をしていて、それに協力をしたお礼だった。
ガンバ大阪の2013年のレプリカ(背番号12)とコンフィットシャツ(同・39番USAMI)を送ったのである。

10月29日土曜日はJリーグ1部・第2ステージの第16節がエキスポフットボールパーク(吹田スタジアム)で行なわれた。
ガンバ大阪が、ホームにアルビレックス新潟を迎え撃った。

この日は14:02キックオフのデイゲーム。
MTBにまたがって、11:20に出発。
応援用に着込んだレプリカは、ガンバが最も強かった2014年ヴァージョンのものだ。




「崖っぷち」の新潟はサポーターも必死の応援態勢




















最近には珍しく、アデミウソンが得点して先制。
しかし新潟もCKからラファエルシルバが得点して1-1。

後半になって試合は荒れる。
ラファエルシルバが2回目の警告を受けて退場処分となる。
ガンバは攻め込んでPKを得て、遠藤が決めて2-1。
遠藤は通算100得点を達成。
アシストも100を達成しているので、両方でのセンチュリオンは彼だけだ。

1点リードしていたら、そのまま勝ち逃げしようとするのが、ガンバの悪い癖だ。
負けるとJ2への降格の危険性が高まる新潟も、必死に攻めてくる。
試合時間90分を経過したが、追加時間が6分。
その6分の間に、レオシルバが警告を2回受けて退場処分となった。
その際のタイムロスがさらに加算され、なおも試合は動いた。
新潟ゴール前の密集地帯から、ガンバの呉屋が蹴り込んで3-1。
その直後に終了のホイッスルが吹かれた。
フットボールには珍しい、さよならゲームだ。

リーグカップの決勝(対浦和)といい、この日のゲームといい、やったらできるのである。
つまり、普段は手を抜いている、ということがどうにも腹立たしい。
ディフェンスに戻ってきた岩下と呉宰碩(オジェソク)の出来はよかった。

ホームで試合が行なわれるのはこの日が最後。
試合後のセレモニーで挨拶に立った遠藤が
「来年の元日はスケジュールを空けておいてください」
と言ったものである。
その日、全日本選手権大会の決勝戦が吹田スタジアムで行なわれる。
ガンバはそのフィールドに立てるのか。
そして、天皇杯を獲得することはできるのか。


 

2016/10/25

ポールの告白をおすすめ


ほんとうは『本の雑誌』への投稿用に書いたものだけれど、規定文字数におさめられなかったので、こちらに掲載。
ウェブログ用に改行を増やした。

その「おすすめの一冊」とは、
『ポール・マッカートニー 告白』
ポール・デュ・ノイヤー、奥田祐士訳/DU BOOKS

といっても、おすすめする対象は、マーケティング用語でいうならば非常に小さなセグメントである。
おおむね60歳以上のビートルズファンで、かつポールが一番好きという偏固な人だけだ。
当然だけれど自分がそれに該当する。

ファンのはずなのに知らないことが多すぎるのは、相手が外国にいる人だからだろうか。
著者はマッカートニーを縮めてマッカと呼んでいるのだが、そんなの初めて聞いた。
名前が同じポールだから、あえてそう呼ぶのか。




他にもっとましなショットあったやろうに……


























著者のポール・デュ・ノイヤーは1954年リヴァプール生まれ。
音楽雑誌の記者として、マッカと何度もインタビューし、取材し続けたものを「リミックス」したのが本書である。
原題が「Conversations with McCartney」なので「告白」よりは「対話」といった方がふさわしい。

構成が複雑である。
著者の文章の中にカギ括弧でマッカの言葉が挿入されているかと思えば、括弧なしで過去のインタビューが続く。
リミックスされているので、インタビューの時系列は前後していることがある。
もちろん、空行を設けたりインデントするなどの配慮はあるが、それでも幻惑させられる。

読み始めたころ、文字に濃淡の差のあるのが気になった。
頁によって印刷インクの盛りが多かったり少なかったりしているような感じである。
よく見ると、マッカの発言部分はフォントのウェイトが大きく(=太く)してあったのだが、地の文と比べてL(Light)とR(Regular)ぐらいの僅差なので見分けがつきにくい。
M(Medium)で差をつけるか、別書体にした方が読みやすい。

この本の中には何百という曲名が登場するが、その大部分のレコードが個人コンピュータおよび携帯プレイヤーに入っている。
読みながら曲を検索し、聴きながらまた読む、という非常に楽しい経験をした。
これがもし電書なら、曲名部分をタップして音を出すということは可能なのだろうか。

おすすめのはずなのに、褒め言葉を書かずに終わるとは何たるちゃ。
ポールファンはぜひとも読んでください。

(武田伴兵衛・Nowhere Man 59歳プラス1・豊中市)


 

2016/10/14

本の雑誌2016年11月号



表紙デザインのクレジットは和田誠だが……

























『本の雑誌』第401号を買ってきた。
表紙のデザイン、そろそろ変えたらどうかな。
内容を紹介する手描きの文字が、本の雑誌のイメージをつぶしてる。
沢野ひとしの文字のような味がない。
今号などは「北」の文字に線を書き足して直してあるのがまるわかり。

そもそもは沢野ひとしがカバーイラストにつけた文字に似せて、別人が書いていたものが、だんだん本人の筆跡に近寄っていったということだろう。
フォントにするべきである。




























「三角窓口」というのが読者投稿欄である。
役所のカウンターに立っている三角錐?のパイロンを想像していたこともあったが、実際は仕切りの板にあいた穴が三角形になっているイメージ(by椎名誠)であるようだ。
もっぺん書くけど、業界内幕ものは面白い!
という見出しは、編集部がつけてくれたものだ。
今回採用された原稿は、翻訳出版に関するショートエッセイ。
毎回400字を目標にして書くのだが、たいていオーバーして600ぐらいになる。
修行が足りん。


 

2016/10/13

カメムシの秋


秋口から、カメムシとの戦争が始まった。
ヤツは真上から見ると盾のような形をしていて、頑丈そうである。
思いもしない、アパートの壁の狭い割れ目や、窓枠の隅に張りついていることが多い。

ある時は網戸の隙き間から、室内側に侵入していたヤツがあった。
またある時は、干してあった布団に張りついたヤツに気づかないまま取り入れて、その上で一晩寝てしまったことがある。
翌朝布団をあげると、ぺちゃんこになったヤツが現われてギョっとなったのだが、きれいに処理することができた。
悪臭も発生していなかった。

あまりに数が多いので退治を試みる。
しかし、普通の殺虫剤は効かない。
ゴキブリ用のも効かない。
ひょっとして昆虫の姿を模した超小型の宇宙船ではなかろうか。
(SFの読みすぎや……)

そこで「冷凍殺虫」をうたったのを買ってきた。
これが効く。
3秒ぐらい吹き付けるとヤツは真っ白になって動かなくなる。
解凍されたら再起動するのでは、と恐れたが大丈夫だった。

調子にのってヤツを追っかけていると、冷凍ガスがすぐになくなってしまう。
一缶1,000円ぐらいもするのが玉にキズだ。


 

2016/10/08

電子工作の秋


部品をネットショップで購入した。
小さなモノたちなので「ネコポス」で送ってくれるという。
これの便利なところは、ポストに投函したことをEメイルで知らせてくれることだ。
拙宅のように郵便受けまで4キロも離れている(ウソ)場合は、とても助かる。



ネコポスの姿


お店からのメッセージが箱の裏に……



今回の購入品は、Arduino互換で、しかもBluetooth LE搭載のマイコンボードである。
それに加えてLEDマトリクスを制御するための二次ボード、配線に利用する銅箔のテープも。

自分が思い描いているとおりのものができ上がれば、LEDによる電光のメッセージを、iPadからコントロールできるようになる。
無線で、である。
ほんまにできるんやろうか。
パッケージに印刷されたメッセージにはこうある。
「秋の夜長の電子工作 時間はたっぷりありますよ」


 



2016/10/07

翻訳専攻


『本の雑誌』2016年11月号(10月11日発売)に拙稿が採用された。
発売前なのに、なぜそれがわかるのか?
WEB本の雑誌(webdoku.jp)に新刊予告が出るのだが、読者投稿欄『三角窓口』を紹介する見出しに拙稿の一節が使われていたからである。

「もっぺん書くけど、業界の内幕話は面白い!」
というのがその一節だが、今回のショートエッセイのテーマは翻訳出版なのである。
HカワとKカワの版権争いやら、今は亡き翻訳者の話やら……