2021/04/04

青いインクの理由


 

Yahoo! JAPANのトップページが、たまにこんな感じになります。

いっそシンプルで、よろしいですな。


またボールペンと万年筆の話。

Bicの多色ボールペンの替え芯も、リアルの店舗では、なかなか手に入らない。

結局、Yodobashi.comに注文することになる。

今回発注したのは、青×2、赤×1の計3本の1.0ミリ芯で、147円。

メイル便(郵便受けに投函される)で送ってもらうのであるが、Yodobashi.comさんがありがたいのは「全品送料無料」というところである。

なお、大量に注文しないのは「Just In Time」すなわち必要な量を必要な時に、という考え方でもある。


インクの色の話でした。

インクを使う筆記具の場合、自分は基本的に青色を使う。

会議資料にメモを書き込むことが多いが、文字等が黒色でコピーされているところに、黒ペンで書くと、資料の文字もメモも読みづらくなる……

というわけで、読み返したときに判りやすいように、青で書く。


ボールペンはブルーの替え芯を買う。

万年筆も青色のインクを、瓶で買う。

デフォルトはブルーブラックなのだろうが、ここでも青を使う。

現在使っているのはPelikan純正のRoyal blue[ロイヤルブルー]である。

瓶入りなので当然ながら、万年筆本体のツイスト式ポンプで吸い上げている。

そこのところは、やっぱり面倒臭い。

 


2021/04/03

藤原公経の気持ち

 「

花さそふ

嵐の庭の雪ならで

ふりゆくものは

我が身なりけり


ちょうど、今頃の季節に詠まれた歌である。

春の強い風が、京都の山に吹いている。

桜の花びらが舞い散って、まるで雪が降っているようである。

人生の盛りを過ぎた男が、邸の縁側にたたずんで、それを眺めている。

美しいが、物哀しさを感じさせるシーンである。


上の短歌は、藤原定家編『小倉百人一首』に収められた第96番の、私が最も好きな歌である。

作者は入道前太政大臣(にゅうどうさきのだじょうだいじん)とあるが、西園寺家の祖とされる、藤原公経(ふじわら・きんつね)のことを指す。


なお、藤原公経という名の人は他にもいて、

西園寺家の祖・藤原公経は、実宗の子で1171年生まれ・1244年没。

もう一人の公経は藤原成尹の長男で、叔父の重尹の養子となった人。1099年没である。

(Wikipedia調べ)














「花さそふ…」の歌の解釈について、嵐が花の散るのを誘っているとするのが大方であるが、あえて素人の感覚で解釈したい。

嵐が誘っているのであれば「嵐さそふ 花は庭の雪ならで ……」と詠んだのではないか?ということである。

したがって、私の解釈は、

「桜花が散り始め、それが風を呼び寄せたかのようであり、雪が降っているようにも見える。しかし、ふりゆく(古くなって落ちていく)のは、私自身である。」

となる。


『小倉百人一首』を、英語訳している人がいる。

McMillan Peter[マックミラン・ピーター]である。

集英社新書に『英詩訳・百人一首 香り立つやまとごころ』の著書がある。

第96番歌のマックミラン訳を見てみよう。

Fujiwara no Kintsune

As if lured by the storm

the blossoms are strewn about

white upon the garden floor,

yet all this whiteness is not snow--

rather, it is me

who withers and grow old.

マックミランも「まるで、嵐が誘ったかのように……」と訳している。


拙者もいっちょう、ひねってみた。

The blossoms fly like snowing in the stormy garden, there see myself falling.

……あまりにも簡単すぎぬか。

 

2021/04/02

さらば筆記具(少しだけ)

 

筆記具の断捨離のことです。

鉛筆にボールペンにペイントマーカにタッチペン(タブレットの入力用)に……

それぞれ複数種あって、太いのや細いのや、青いのや赤いのや、インクが切れて使えないのやら、多いにも程がある。


というわけで、ちょっと捨てる。

(全部いっぺんに捨てへんのかい……)













一番上は、静電式のタッチペンで、ボールペンとしても使える。

二番目は、単色のボールペン。

この2本は、日頃お世話になっている眼鏡店(独・Rodenstock専門)でもらった景品。

三番目は、フランス製のオレンジBic(青インク)、インク切れ。

四番目もBic製、先端のボールが不調で、使用できず。


下から2本目は三菱製のジェットストリーム、赤・青・黒の3色ボールペン。

一番下はパイロットの単色ボールペン、1.6ミリ芯である。


印刷会社の営業員時代、7枚複写の感圧伝票に作業指示を書き込んでいた。

ボールペンで力いっぱい書かないと、一番下の伝票に文字が現われないのである。

今、細いペン先のジェットストリームで字を書くと、紙に穴を明けてしまうことがある。

私の筆圧は鍛えられて強くなり、それが普通になった。

ボールペンの先が0.5ミリとか0.7ミリでは「危ない」のである。


それゆえ、1.0ミリ以上のペン先を使いたいのだが、なかなか手に入らないのである。

世間の人たちは、より細い方を求めるのだろうか、筆記具のメーカの品揃えも細いものに偏っている。

ちなみに、ジェットストリームの替え芯には1.0ミリのものがあるが、なぜそれを使わなくなったのかを、今思い出した。

芯が短かく、したがってインク切れまでの時間も短かいのである。

後述する別のメーカの替え芯の、価格も約2倍である。

要するにコストパフォーマンスが低いのが理由の一つである。


もう一つ。

細い芯が売れ筋商品なので、近所の文房具店では、ほぼ扱っていない。

自分で取り寄せ(ネットで購入)しなければならず、面倒である。

貧乏性ゆえ、大人買い(大量に買い置き)もしない。















一方、主力として使い続けるのは、Bicの多色ボールペンとPelikanの万年筆である。

上掲画像の黒いBicは、市場であまり見かけない色種である。

ペン先[芯]は1.0ミリ、赤・青・黒・緑の4色ボールペンである。

中央のBicは、よくある配色の軸。

芯は4本だが、1.0ミリの赤・青・黒に0.8ミリの黒を加えた、3色ボールペンである。

インク芯はジェットストリームのものより長く、値段は安いが、書き心地は劣る。


古いシステムだから、使い勝手が悪いのだが、最も気に入っているのはPelikanである。

ボールペンのように溝を掘るような書き方はできないが、紙の上を、文字通り水が流れるような、快い書き心地がする。