2016/06/23

ユーロPK失敗の話


ユーロ2016のグループD・第3節、クロアチア対スペイン戦。

クロアチアのフットボール協会は、前節サポーターが起こした騒ぎの責任を問われ、罰金10万ユーロを科されることになった。
1,400万円ぐらいかな?
選手は気落ちせず(彼らが払うわけぢゃない)、前回チャンピオンに挑んだ。

スペインが1点先行したが、クロアチアが前半のうちに追いついた。
スペインは今大会初の失点である。
後半、スペインがPKをもらう。
キッカーは主将のセルヒオ・ラモス(レアル・マドリー所属)。

クロアチアの主将スルナが、自軍のベンチに向かって何ごとか言っている。
ラモスと同じクラブチームに所属しているルカ・モドリッチに、ラモスがどちら側に蹴るか尋ねているのだ。
モドリッチからの返事を、スルナがゴールキーパーに伝えた。
そしてキーパーは、ラモスのPKを止めることができたのである。
同点のまま後半も40分を経過した後、クロアチアが1点追加して勝利を収めた。
あのPKが決まっていれば……

そういえば、グループF・第2節のポルトガル対オーストリア戦。
引き分けで終わったのだが、クリスチャーノ・ロナウドがPKを決めていれば、ポルトガルが勝っていた。
彼が蹴ったボールは、ゴールポストに当たってはね返ってしまったのである。
ロナウドもまた、レアル・マドリー所属の選手である。


 


2016/06/20

ユーロ破れた話


ユーロ2016のグループA・第3節。
スイス対フランス戦では珍事があった。

この試合の前半に三人、後半に一人のスイス選手のユニフォームが裂けた。
もちろん、フランスの選手がつかんで引っ張ったからだ。
スイスの方も相手を引っ張っているが、フランスのは破れないのである。
審判がユニフォームを着替えるように命じるのだが、その一瞬間にもゲームは激しく動いているので、選手とチームにとっては大きな迷惑となる。

こうなると、ユニフォームのメーカーの責任問題である。
スイスのは独のP社、フランスのは米のN社の製品である。

さらにこの試合では、独・A社のボールも破裂するアクシデントがあった。
アタッカーとディフェンダーがイーヴンのボールを取り合った際に、アタッカーのシューズのスパイクがボールの縫い目にくい込んでパンクする瞬間をカメラがとらえた。

ユニフォームとボールは破れたが、試合は無得点の引き分けに終わった。


 

ユーロ国歌の話


ユーロは国同士の戦いなので、試合開始の前に両国の国歌が演奏される。

例えばオーストリアの場合。
国歌の作曲者は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトである。
ドイツの国歌は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンが作曲者である。
どちらもオーストリアの人だけれど。

音楽界のビッグネームが作った国歌は、なるほど格調が高い。
しかし、戦いの前に歌うものとしては、ちょっとおとなしい。
フランスの「ラ・マルセイエーズ」のような歌こそふさわしい。

イングランドは馴染みのある「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」。
今回ユーロ初出場の北アイルランドも同じ曲を使う。
両国が対戦したら、国歌斉唱は一回ですませるか?
 
スペインのには歌詞がないので「国歌」とは言いがたい。
しかし、サポーターたちは演奏に合わせて歌っている。
試合用に特別な歌詞をつけているのかもしれない。

初めて耳にするアイスランドの国歌には、賛美歌が使われていた。
ユーロが国歌の美しさを競う大会なら、優勝候補だ。

個人的に最も好きなのは、ロシア国歌である。
ソヴィエト連邦時代に使われていた、あの曲である。
50年ほど前は、国際競技大会の表彰式で頻繁に聴いたものだ。
曲を売りたければ、ヘヴィ・ローテーションするに限る。



2016/06/19

ユーロ降ってくる話


フットボールは、相当悪い天候でも試合を行なう。
実際に万博記念競技場で、豪雨の日に観戦していたことがある。
スタンドの最前列で、上から流れてくる水にくるぶしが浸かってしまうほどだった。
それでも、雷が鳴ったときだけは危険なので、フィールド上の選手も観客も退避させられる。

ユーロ2016のグループC・第2節。
ウクライナ対北アイルランドの試合がはじまったときは、陽が射していた。
ところが、会場のリヨンに寒冷前線が急接近。
にわかに暗くなった空から、雹(ひょう)が降ってきた。
これは氷でできた弾丸なので、危険である。
というわけで、審判が試合の中断を宣した。
珍しいケースである。

同じくグループD・第2節。
チェコ対クロアチア戦も、はじまったときには晴れていた。
ところが、後半戦の途中にクロアチアのサポーター席から発煙筒が降ってきたのである。
赤々と燃えながら煙を吐き出す筒が、十本以上もフィールドに転がった。
チェコに2点先行して、もう少しがまんしたら勝てる、というシチュエーションで、なぜそんなことをするのかがわからない。
この試合も審判が中断を宣した。
再開後、クロアチアはチェコにPKを与えて、同点に追いつかれた。


2016/06/18

ユーロこぼれ話


ユーロといっても、英国が離脱しよかしよまいかと悩んでいる欧州連合ではない。
イングランドが絶対にその覇者ならんとする欧州フットボール選手権大会(European Football Championship、通称:ユーロ)のことである。

ユーロの開催は四年に一度。
ワールドカップの開催年とは二年ずらしてあり、北半球のワールドカップと呼ばれることもあるのだが、実際にはアジアや北アメリカは含まれていない。
UEFA(欧州蹴球連盟。ユーエフアー、ウエファとも)に所属する国だけが参加する。
フットボールのおいしいところが堪能できる大会なのである。

それはともかく。
試合を見ていると、入れ墨(タトゥー)をしている選手が多くいる。
日本では、その筋のモンが、表からは見えない部分に施すものであるのに対して、外国人のは隠すのが困難な部分にタトゥーを彫っていることが多い。

アルバニアの選手の、耳の直下の首筋にタトゥーがあった。
そのタトゥーは漢字だったので、私にも読めた。
「防止」と彫ってあった。


 

2016/06/17

ガンバもその気になれば


Jリーグ1部は2016年シーズンの第1ステージ(全17節)を15節まで終了した。
いよいよ大詰めである。
そんな中、未消化だった第10節・ガンバ大阪対浦和レッドダイヤモンズ戦が行われた。
わずか四日前の第15節で湘南ベルマーレと情けない引き分け試合を演じたばかりである。
3点取って勝てないとは……
どうせまた、と思いつつもまたスタジアムに出かけていく。

最近やっと自転車でスムーズに行き来できる方法が確立した。
スタジアム付属の駐車場に置くと、帰りは人波にさえぎられて出られない。
そこで、最寄りのモノレール駅の直下に置いて、スタジアムまで歩くことにした。



MTBを鉄柵にしばりつけておく




















当日の服装。
濃紺色のポロシャツ、白い帽子(野球帽タイプ)。
日本では古来「褐色(かちいろ)」と呼ばれる色がある。
「勝ち」につながるその色が、濃い紺色なのだ。
そして白い帽子はもちろん「白星」を意味している。




最大音量・最強調和のレッズ応援団





















応援に関しては、ガンバはレッズに勝てない。
みんなの声がぴったり合っているし、ボリュームが非常に大きい。
当日は、それを覚悟して耳栓を右側の耳に押し込んでおいた。
そうしておいてさえ、ガンバの応援団よりも大きい音で聞こえてくるので、レッズの応援に拍手のリズムを合わせてしまいそうになる。

試合は、1-0(得点者:宇佐美貴史)でガンバが勝った。
四日前の湘南戦とはうって変わって、観る価値のある好ゲームだった。
このカードが「ナショナル・ダービー」と呼ばれるようになったほどに、浦和レッズはガンバ大阪にとって好敵手である。
この相手にだけは負けたくない、そんな気になれば強豪レッズには勝てるのに、なぜ下位の下のチームに勝てないのか。


 

2016/06/14

キックオフがなくなる?


2016年3月に国際フットボール評議会がルールの改訂を行い、6月から2年間試行されることになった。
日本ではキリンカップサッカーから新ルールが適用されたので、違和感を持たれた人がいるかもしれない。

フットボールはラグビーなどとは違って非常にシンプルなルールのゲームだと思っていたけれど、ルールを整備すればするほど、ルールブックの厚みが増していく。
ルールが増えれば審判が笛を吹く回数も増えていく。
審判なしで試合をした方がスムーズにいくのではないかと思うことさえある。
(アルティメットという競技には審判がつかないらしい)

それはともかく。
今回の改訂による変更の大きなものの一つに「キックオフはどの方向に蹴ってもいい」がある。
これまでは、キックオフの権利を持ったチームの3人だけがセンターサークルに入ることを許され、必ずセンターラインを越えて相手陣地にボールを蹴り入れることになっていた。
(近年は、一人がちょんと蹴り入れて、もう一人がうしろに戻すというスタイルが主流になっていた)
新ルールでは前に蹴らなくてもいいので、キックオフは一人で真うしろに行なえばいいのである。

相手のサイドに蹴り出す、という意味でそう呼ぶのなら、これはもはやキックオフではなく「キック・オン」とちゃう?


 

2016/06/12

読書の原点を探せ!


『本の雑誌』2016年7月号の特集テーマは「読書の原点を探せ!」。
子どもの頃にどんな本を読んでいたのか、さまざまな人の話。

小生は昔から翻訳ものが好きで、シャーロック・ホームズ譚やH・G・ウェルズ、ヴェルヌ、名前も憶えていないソ連の作家のSFなどを読んでいた。
ロビン・フッドやアーサー王と円卓の騎士の物語に触れたのも、その頃だ。

7月号の読者投稿欄に拙稿が採用された。
打率(採用率)が低迷していたが、久しぶりのヒットだ。
今回はトム・ボウマンの『ドライ・ボーンズ』(ハヤカワ・ミステリ文庫)に関するお話。



















 

吹田スタジアムで3試合


吹田スタジアム、あるいは吹スタという略称が浸透しつつある。
6月7日火曜日、ここで初めての国際Aマッチが開催された。
記念すべき最初の試合は日本代表戦ではなく、デンマーク代表対ブルガリア代表だった。

キリンカップサッカー2016の第3位決定戦は、デンマーク 4-0 ブルガリア。
2試合で11失点したブルガリアは、顔をあげて国に帰れまい。

決勝戦は日本代表対ボスニア・ヘルツェゴヴィナ代表。
若い浅野は最期にへこたれてシュートを撃てず、日本 1-2 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ。
このスタジアムでホームチームが快勝するのを、まだ見ていない。

当日の模様をダイジェストで。
ほんとうはiPad miniを三脚に固定するべきだけれども、全てのカットを手持ちで撮影した。
だから、画角がまちまちだけれど、そのままつないでストップモーションビデオにしてみた。


▼KIRIN CUP SOCCER 2016, Day 2 digest



2016年J1第15節、ガンバ大阪対湘南ベルマーレ、間もなくキックオフ


6月11日土曜日にはリーグ戦。
ガンバ大阪対湘南ベルマーレはJ1第15節。
0-1、1-1/2-1、2-2、3-2と推移して、3-3で終了。
ガンバは苦労して3点取るも、相手に三つのクリーンシュートを許して追いつかれた。
攻撃にAmbitionなく、守備はなまぬるい。




2016/06/04

キリンカップサッカー2016準決勝


Japan Football Association(JFA)→日本サッカー協会
つまり、フットボールを日本ではサッカーと翻訳するんかい!と思っていたけれど、キリンカップサッカーの英文表記は「KIRIN CUP SOCCER」となっている。
(当然ながら……サッカーはsoccerという語の日本語読みである)
ちなみに、中国語でフットボールは、フット=足+ボール=球ということで「足球」と書く。
ソッキュー、はなんとかくサッカーに語感が似ている。
それがどやさ。

2016年6月3日、金曜日。
愛知県の豊田スタジアム(フットボール専用)で、キリンカップサッカーの準決勝戦2試合が行われた。
参加するのが4チームなので、最初の試合がいきなりセミファイナルだ。
その第1試合が、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表対デンマーク代表だった。
少数の人しか観ていないと思うので、簡単にレポートしておこう。簡単に。

ボスニア・ヘルツェゴビナといえば、まずエディン・ジェコ選手(元・英国プレミアリーグのマンチェスター・シティ所属)を思い出す。
今シーズンはイタリア・セリエAのローマで過ごしたが、キリンカップには怪我のため出場していない。
残念。
デンマークのゴールキーパーは、キャスパー・シュマイケル選手。
英国プレミアリーグの現チャンピオンであるレスター・シティに所属している。
背番号10のミッドフィルダーは、同じくトットナムに所属するエリクセン選手。
つまり、プレミアリーグで観たことのある選手以外は、ほとんど知らない……

試合は0-2、2-2と推移。
デンマークが2点先行し、ボスニア・ヘルツェゴビナが2点入れて追いついた。
キリンカップでは延長戦は行わず、決勝戦への進出資格をジャンケン、ぢゃなかったペナルティキック戦で争う。 シュマイケルが一本止めて優位に立ったが、同僚2名が失敗。
最後の一本を、シュマイケルは動きすぎて止められず、万事休した。

さて、第2試合はみなさんご存知のとおり日本代表が勝った。
決勝戦は日本代表対ボスニア・ヘルツェゴビナ代表、第3位決定戦はデンマーク代表対ブルガリア代表という取組で6月7日火曜日に行われる。
日本代表は自らの監督の母国を打ち負かして、ワールドカップ予選へのはずみとしたいだろうが、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表はかなりしぶとい相手である。
なにしろ、ボスニア・ヘルツェゴビナは準決勝戦の後半の途中で一選手が退場になってから、点をとって追いついているのだ。

一方、負けた者同士の対決となったデンマーク対ブルガリアだが、こんな好カード。
欧州選手権(通称:ユーロ)かワールドカップでしか観られまへんで。
スタジアムはエキスポ・フットボールパーク(正しくは市立吹田サッカースタジアム)、日本代表戦を開催するのはもちろん初めてである。

 

2016/06/01

翻訳専攻・2


以前読んだことのある翻訳作品を、新訳で読み直すには勇気がいる。
気に入って何度も読んだ『夏への扉』(ロバート・A・ハインライン著、福島正実訳、ハヤカワ文庫)には、同じ出版社の2009年版新訳が存在する。
書店でちらっと見かけたが、まだ第三種接近遭遇を行っていない。
そやかて、怖いやん。
名前を聞いたこともない訳者やし。

その点で、レイモンド・チャンドラー作品の新訳は違う。
訳者が村上春樹だったので、すんなりと手にとって読むことができたのである。

四十年ぐらい前に、夢中で読んでいた警察小説がある。
刑事マルティン・ベックの物語である。
角川文庫から出ていたこのシリーズは全部で10冊あった。
作者はスウェーデン人で、マイ・シューヴァル&ペール・ヴァールーというカップルだった。
日暮修一の装幀もスタイリッシュで気に入っていた。
後年、10冊まとめて古書店に売ってしまったけどね……

最近になって、マルティン・ベックにも新訳が出たのである。
漏れ聞くところによると、本国で復刊されてブームが再燃したらしい。
新訳はそれに便乗したのだろう。
旧訳は英米文学翻訳家の高見浩が、英訳版を翻訳したものだったのだが、新訳はスウェーデン語から直接日本語に翻訳したものである。




図書館の書庫に眠っていた『ロゼアンナ』



新訳版『ロセアンナ』(角川文庫)





















『ROSEANNA』(原題)は、シリーズの第一作である。
高見浩訳ではこれを『ロアンナ』、新訳では『ロアンナ』としているところが違う。
新訳者は、スウェーデン語の発音では濁らないのだと言うのだが『ROSEANNA』は固有名詞で、アメリカ人女性の名前なのである。
彼女の名が最初に登場するとき、それをマルティン・ベックに口伝えするのはアメリカの人なのである。
当然『ロアンナ』とすべきである。
残念。