2014/03/29

Re-cycle編の番外・ハンガー



鳥のオブジェ?


















リアディレイラーの調整はアマチュアには困難なので、自転車屋でやってもらった。
そのときに「ディレイラーハンガーが曲がっている」と言われたのである。
文字通り、フレームの尾部にディレイラーをぶら下げておくための金具なのだが、自転車を転倒させて何かにぶつけたりすると、内側に曲がることがある。
曲がってしまうと、ディレイラーが正しく作動しない。
そこをなんとかごまかしてもらって、調整は終了した。

要するに、ディレイラーハンガーを真っ直ぐにすればいいわけだ。
ハンマーで叩いて矯正したりするよりは、新品に取り替えてしまうのが安全かつ簡単な方法だ。
ただし、部品代はかかる。
ネットで探して、純正品ではない安いハンガーを買う。




旧ハンガー@リアエンド(右側)




















ハンガーを取り外したリアエンド




















Before(左)and After。微妙に形が違うが……


















古いハンガーを取り外す。
そうは見えないが、プロが見れば曲がっているのだろう。
新しいハンガーを取り付け、ディレイラーをぶら下げる。
試運転に出かける。
非常に調子悪し。
ハンガーが曲がっていたことの証明である。
要再調整!


 

2014/03/28

Re-cycle編07サドルとペダル


最後になってしまったサドル付け。
サドルとは鞍のことだから、自転車すなわちアイアンホースと言って間違いはない。
しかし自力で走らなければならないところは、馬とは大いに違う。
サドルのことにしても、シートと呼んだりする。
サドルが装着される「棒」のことはシートポストとはいうが、サドルポストとはいわない。

サドルがなかなか手に入らない。
この際、中古でもいいのだが、それすら見つからない。
とりあえず、シングルスピードのバイクから移設する。
どうせ一度に2台乗ることはないので、その都度付け替えればいい。
やっぱり、馬のようである。



イタリア製の安物で、ひび割れしてぼろぼろのサドル


















サドル下の黒い棒がシートポストで、青い部分のシートチューブに挿入されている。
シートチューブの上端をシートクランプで締め付けてある。
クランプは今回新調した少ない部品の中の一つである。
まるでこの日のために買ってあったかのような青いペダルが自宅在庫にあったので装着。
これでやっと走ることのできる状態になった。青黒バイクで万博公園まで往復試運転。
ディレイラーが要調整だったが、それは予定通り。




試運転の帰途、記念撮影



















▼新品を調達した部品
・タイヤ×2
・インナーチューブ×2
・リムフラップ×2
・ブレーキパッド×2組
・ブレーキケーブル
・シートクランプ
▼中古品を調達した部品
・ホイール(前後)
残りの部品はすべて自宅在庫。
……うちは自転車屋か。

ちなみにこれが7台目の自転車。
最初は小学生時代の21インチ。
いまどきそんな半端なサイズのホイールは見聞きしたことがないので、記憶違いかも知れぬ。
その自転車から泥よけを取り外したりして、親の顰蹙を買った。

中学校に上がるときにドロップハンドルの付いた白い自転車を買ってもらう。
前2×後5の10段変速。
信号待ちの自動車のバンパーに追突してフロントフォークを曲げてしまい、廃車処分。
相手方はまったくの無傷。
高校生になると、興味はモーターバイクに移ってしまい、自転車からは遠ざかる。
大学生になると自動車に移行して、自転車を忘れる。

3台目の自転車は社会人になって間もない頃。
取引先のセールで、B社の「かまきり号」というプレイバイクを買う(買わされる)。
これまた、かまきりの手(脚?)のように見えるハンドルを別物に交換。
アパートの駐車場の柱に縛り付けてあったにもかかわらず、盗難に遭う。

4台目がMTB。
前世紀の末、友人にすすめられて購入。
今までの自転車とは桁違いに高い出費。
折しもバイクメッセンジャーのブームで、MTBを改造して舗装路を走ることが流行っていた。
何度も改造を加えられ、現在はシングルスピードになってベランダに置かれている。

5台目はM印R品で買ったATB。
大阪市内を走る営業車として購入。
買ったままの21段変速でしばらく乗った後、これまたシングルスピードに改造。
限定色のガンメタルと、スチール製の乗り心地が気に入っていた。
郵便配達のアルバイトで知り合ったNさんに譲渡。


Nさんに譲渡したときの状態(2009年)















上と同じバイク(2007年ヴァージョン)




















6台目は20インチサイズのミニヴェロ。
最初から改造するつもりで購入。
自宅に担いで帰って、すぐに分解。
取り外した部品をネットオークションで売り、別の部品を仕入れる。



すでに改造した後のミニヴェロ(廃車済み)


















 

2014/03/24

Re-cycle編06変速と制動


リアディレイラー(変速機)を操作するためのワイヤーを、シフトレバーとの間に張り巡らせる。
このレバーはMTBから取り外したものを、ワイヤーごと流用する。
ワイヤーを部分的に覆うアウターチューブの色を、フレームに合わせてブルーにしようかと思ったが新調せず、在庫の黒を使用。
ワイヤーの滑りをよくするために、アウターチューブの中にCRC 5-56を吹き入れておく。

次はリアブレーキ。
ブレーキ本体(アーム)は、もともと付いていたものを使う。
いったん取り外し、掃除して磨いた。
リムに接触するパッドおよびブレーキワイヤーはネットで新品を購入。




後部変速機までワイヤリング完成


















フレーム上の台座に取り付けたブレーキアーム


















ブレーキパッドを正しい位置に取り付け


















ワイヤリングして後部制動装置が完成


















前ブレーキも同様に


















新しいパッドを付けてワイヤリング

























ブレーキレバーは自宅在庫の中古品を取り付け


















グリップを装着。これも自宅在庫の中古品なり



















普通、日本で販売されている自転車のブレーキレバーは「右前、左後ろ」である。
つまり右のレバーで前ブレーキを操作する。
ヨーロッパでは左前が一般的だそうだ。
ブレーキをかける時は、同時に両側を引くのだから、どちらでもいいと思われる。
我がバイクは欧風にしてみた。

 

2014/03/23

Re-cycle編05バッシュガード


朝から目の調子が悪かった。
視野の一部が欠ける。
すわ、緑内障か網膜剥離かと慌てたが、ぎざぎざが見えてきたので「閃輝暗点」だとわかる。
これのおかげで仕事を辞めることになったからだ。
自分が見ているものが、ピカソの抽象画のように変化する。
立っていられない状態になるが、30分ぐらいで治まる。
そして、忘れた頃にまたやって来る。
原因は脳神経の痙攣だと、初めて発症した時に飛び込んだ眼科医院で言われた。
ストレスも関係するらしい。

フットボールを観戦したら、ストレスは解消されるか。
それは試合の内容による。
ひいきのチームが情けない戦い方をして負けたら逆効果だ。
とにかく、万博に出かける。
Jリーグ1部は第4節、ガンバ大阪対サンフレッチェ広島戦が開催される。
花粉の飛散が非常に多いらしいので、自転車をあきらめてバスとモノレイルで行く。
近年珍しい好試合だった。
主審のミスジャッジがなければ1-0で勝っていたはずなのに……


さて、Re-cycle編。
自転車にホイールが付いたならば、それを回転させられるようにする。
BB(ボトムブラケット)にクランクとチェーンリングを取り付ける。
クランクの先端には、踏む(ライダーは漕ぐと言わず踏むと言う)ためのペダルを後で取り付ける。
チェーンリングと後輪のスプロケットの間にはチェーンを張り渡す。

ポリプロピレン(P.P.)の余り板を利用して、バッシュガードを作る。
チェーンリングの外側に取り付けて、リング自身およびライダーの脚部を保護する。
リングからチェーンが脱落するのを、ある程度防ぐこともできる。
本来はアルミやポリカーボネイトなどの硬い素材で作るので、P.P.製のガードはたんなる装飾にすぎない。
例によって、PC上でデザインする。
型紙を出力して、それに合わせて材料をカットする。




右側のクランクセットを再利用することに


















使用アプリはInDesign



















肉抜き



















出力した型紙を実物に合わせてみる


















外周はフリーハンドのカットなので、正円ならず不定多角形なり




















リアディレイラーを装着してチェーンを張ると、それなりの姿になる

















 

2014/03/22

Re-cycle編04フロントフォーク


プレミアリーグ史上初、PKによるハットトリック!
そうはいかず、ジェラード(@リヴァプールFC)は3本目をポストに当てる。
名人にも失敗はある。


地面を走るものには、ホイールが必須。
という訳で自転車のリサイクルも両輪を組み立てるところから始まった。
後輪はそのままフレームに取り付ける。
前輪は操舵が必要なので、フレームに取り付けたフォークに取り付ける。
フォークのてっぺんにハンドルバーを取り付ける。
ここまで来てやっと自転車らしい姿となる。



フロントフォークをヘッドチューブに挿入

























ステムを介してハンドルバーを取り付ける

























前輪を取り付け


















フロントフォークは以前、MTBに装備されていたもので、サスペンションが付いている。
リジッドフォークに交換するために取り外してあったのを、再利用する。
ハンドルバー、ステムとも自宅在庫品。
BB(ボトムブラケット)も在庫品を取り付け。
古い方のBBを取り外すのに、どえりゃあ力がいった。




BBが収まるハンガー部分



 

2014/03/21

北急延伸と墓参


北急とは北大阪急行電鉄の略で、現在の営業区間は千里中央から江坂までの4駅。
1区間の乗車賃は80円で、日本一安い。
江坂駅で大阪市営地下鉄の御堂筋線と直結している。
株式の54パーセントを阪急電鉄が保有している。

北急は、千里中央から北へ2駅増設して、箕面市内へ延伸することになった。
平成32(2020)年開業を目指している。
自転車で走行中にボーリング調査をしているのを目撃、作業員に断わりを入れて撮影。



千里中央の北で始まったボーリング調査のやぐら
























北大阪急行延伸の文字が見える




















お彼岸につき、墓参り。
母と待ち合わせて供花を買い、北急に乗る。
御堂筋線と千日前線を乗り継いで、谷町へ。
この辺りは大相撲をひいきにする町だ。



春のお彼岸の頃は、大相撲のシーズン



















 

2014/03/20

Re-cycle編03後輪


リサイクルをRe-cycleと改題。

タイヤサイズは26×1.90(口径×幅、インチ)。
山道を走るわけではないので、スリックを選択した。
1.90インチ幅は、かなり太い部類に入る。
細いタイヤと比べるとクッション性が高く、接地面積が大きい。
乗り心地はマイルドだが、路面との摩擦がより大きいので、走りが重く感じられる。
太い分だけ実重量もかさむので、エンジン(乗り手自身)に余計に負荷がかかる。
ユーザにとって自転車は軽ければ軽い方が、ありがたい。
アルミニウムのフレームは軽くて硬いのが特徴で、軽いのはいいが、硬いのがよくない。
路面からの振動を、もろにライダーに伝えてしまう。
そこで、アルミ主流のMTBにはサスペンションが装備されるようになったのだが……
重量増を招くこととなってしまった。

後輪を作る。
この企画では左右をパネルで覆い、疑似ディスクホイールにする予定。
パネル上にはレタリングを施す。

メジャーでホイールを実測。
背の低い円錐形だが、左右で高さが異なる。
測定値をPCのアプリケーションに入力して、テンプレートを作成する。
紙に出力して、実物に合わせてみる。



 














ポリプロピレンのシート(0.75ミリ厚)から切り出し 












 

円錐を形成するために、重なる部分をカットオフする















左右一対。左側のディスクにはエア補給用の穴をあけておく















レタリングも、まずPCからテンプレートを出力



曲線部はフリーハンドで切り出し
















文字部分は建築用のビニルシート(裏面に糊付き)















ポンチで穴を二つあけ、スポークにしばりつける















右下のホイールからスプロケットを移植する















移植完了















フレームに装着してみたところ

















 

2014/03/16

Re-cycle編02前輪


窓を開けると、のどが痛い。
花粉、
花粉、
かなん、
かなん。
ベランダがガレージなんで、しゃあない。

自転車が走るためには、車輪が二つ必要。
ところが、後輪のリムが過酷なブレーキングによって摩耗して使い物にならなくなっていた。
そこで、ホイールひと揃いを調達。
新品を買う余裕はないので、ネットオークションで中古品を落札。
細かいスペックにはこだわらず、値段の安さを優先。

落札品がフレンチバルブに対応したリムだったのを、アメリカンバルブ用に改造。
バルブを通す穴を、リーマで広げる。 



 

















棒やすりで仕上げ


















アメリカンと同じ口径のイングリッシュバルブ


















不要になった既存の前輪は分解処分。
リム1輪とスポーク36本とハブ1個。
これらもそのうち再利用できるかも。




ホイールから取り外したハブとスポーク



















ホイールにはチューブとタイヤを装着する。
大事な部品なので、新品を調達。
これもネットで最廉価品を購入。
チューブは台湾製、タイヤは中国製。
相性は大丈夫かい。




アメリカンバルブのついたチューブ


















新しい前輪の完成


















チューブの破れを防止するためにリム全周に装着するフラッブ(独製)

















 

2014/03/14

自転車改装・Re-cycle編01フレーム


揺れで目が覚めた。
時間が長い。
またどこかで大地震が……?
枕元のiPad miniでネットに接続して調べる。
伊予灘で、震度5強。
阪神・淡路のときもそうだったが、予想もしていないところで勃発する。
備えあれば憂えなしというが、泥棒を見てから縄を結い、のど元を過ぎれば熱かったことは忘れる。


のんびりとブログなど書く。
ガレージがわりにしているベランダに、もう1台のバイク(自転車)が置いてある。
勤めていたマンションの駐車場にあった不要自転車の中からもらってきたものである。
青い色がきれいだった。
まだ使えそうだと思っていたが、細部をチェックして使えない部品を取り除いていった結果、フレームと前輪とシートポストと前後のブレーキ本体だけが残った。
フレーム/前輪/シートポスト/前後ブレーキ
That is all.

ほとんどゼロに近いところから、1台のバイクに仕立てる。
以前乗っていたバイクから取り外したパーツが、自宅には沢山ある。
それらを今回もらってきた「廃品」に組み付ければ「リサイクル」となる。
プロの整備士でなくても、ある程度まではバイクの組み立てはできる。
その過程はプラモデル製作を彷彿とさせる。
完成したら、眺めるだけではなく、実際に乗って走ることまでできる。

まずは、フレームをきれいにする。
ステッカー類はすべて剥がして、表面を磨く。
酷使されたフレームには、ところどころ塗装の剥げもある。
タッチアップペイントを施したいところだが、割愛。
放置しても地金がアルミニウムなので錆の心配は、ほぼない。



Made in Taiwanのアルミフレーム



















 

2014/03/12

シングルスピード編05/E


後のブレーキは、交換用のワイヤの入荷待ち。
たんなるワイヤなら手持ちがあるが、自転車に使うものは「タイコ」と呼ばれる末端ツールが必要。
近所の自転車屋で買うと高いので、ネットで注文する。
ロンドン橋どっと混む、送料無料がうれしい。



右下の先端についているのが、形通りの「タイコ」。ワイヤの脱落を防止する


















後ブレーキのワイヤリング終了


















タイコをレバー側の穴に引っかけ、そこを基点としてワイヤーを各ブレーキまで、フレーム沿いに這わせていく。
ワイヤーの反対側の端を、ブレーキ本体のネジにはさんで止める。
ここがはずれると命取りになるので、充分に締める。

次はハンドルバーの「剪定」。
二本引きのブレーキレバーは、可能な限りステアリングコラムに近い位置に付けてある。
そのすぐ外側に短いグリップを装着する。
余分のバーは、切断する。



切断後のバー
























左右対称になるように、右側も切断する


















パイプカッターでハンドルバーを噛む


















カッターをぐるぐる回して、少しずつバーを切っていく


















カット完了

























この作業で、手のひらにマメができた。
切断面のぎざぎざをやすりでならしてから、ゴム製のグリップをかぶせる。
左右幅約39センチは、かなり短いと言えるけれど、世の中にはこれよりもまだ短いハンドルバーを使う人たちがいる。
「ハードコートポロ」といって、自転車に乗っておこなうポロでは、拳三つ分ほどの幅しかないハンドルを装備している。
拳三つは、約25センチ。
普通、MTBには60センチぐらいのバーが付いている。

完成したので、試運転に出かける。
ちょうど、同じアパートに住むH氏夫妻にばったり出会う。
彼らも自転車好きなので、完成したばかりのシングルスピードを見せびらかす。
改装前のMTBもご存知なので、話が早い。
スリックタイヤに替えた方がいいのではとアドバイスを受ける。