2016/10/30

ガンバさよならゲーム






















Jリーグからはがきが届いた。
国際部では、不要になったレプリカユニフォームやコンフィットシャツをスリ・ランカの子どもたちに贈るという活動をしていて、それに協力をしたお礼だった。
ガンバ大阪の2013年のレプリカ(背番号12)とコンフィットシャツ(同・39番USAMI)を送ったのである。

10月29日土曜日はJリーグ1部・第2ステージの第16節がエキスポフットボールパーク(吹田スタジアム)で行なわれた。
ガンバ大阪が、ホームにアルビレックス新潟を迎え撃った。

この日は14:02キックオフのデイゲーム。
MTBにまたがって、11:20に出発。
応援用に着込んだレプリカは、ガンバが最も強かった2014年ヴァージョンのものだ。




「崖っぷち」の新潟はサポーターも必死の応援態勢




















最近には珍しく、アデミウソンが得点して先制。
しかし新潟もCKからラファエルシルバが得点して1-1。

後半になって試合は荒れる。
ラファエルシルバが2回目の警告を受けて退場処分となる。
ガンバは攻め込んでPKを得て、遠藤が決めて2-1。
遠藤は通算100得点を達成。
アシストも100を達成しているので、両方でのセンチュリオンは彼だけだ。

1点リードしていたら、そのまま勝ち逃げしようとするのが、ガンバの悪い癖だ。
負けるとJ2への降格の危険性が高まる新潟も、必死に攻めてくる。
試合時間90分を経過したが、追加時間が6分。
その6分の間に、レオシルバが警告を2回受けて退場処分となった。
その際のタイムロスがさらに加算され、なおも試合は動いた。
新潟ゴール前の密集地帯から、ガンバの呉屋が蹴り込んで3-1。
その直後に終了のホイッスルが吹かれた。
フットボールには珍しい、さよならゲームだ。

リーグカップの決勝(対浦和)といい、この日のゲームといい、やったらできるのである。
つまり、普段は手を抜いている、ということがどうにも腹立たしい。
ディフェンスに戻ってきた岩下と呉宰碩(オジェソク)の出来はよかった。

ホームで試合が行なわれるのはこの日が最後。
試合後のセレモニーで挨拶に立った遠藤が
「来年の元日はスケジュールを空けておいてください」
と言ったものである。
その日、全日本選手権大会の決勝戦が吹田スタジアムで行なわれる。
ガンバはそのフィールドに立てるのか。
そして、天皇杯を獲得することはできるのか。


 

2016/10/25

ポールの告白をおすすめ


ほんとうは『本の雑誌』への投稿用に書いたものだけれど、規定文字数におさめられなかったので、こちらに掲載。
ウェブログ用に改行を増やした。

その「おすすめの一冊」とは、
『ポール・マッカートニー 告白』
ポール・デュ・ノイヤー、奥田祐士訳/DU BOOKS

といっても、おすすめする対象は、マーケティング用語でいうならば非常に小さなセグメントである。
おおむね60歳以上のビートルズファンで、かつポールが一番好きという偏固な人だけだ。
当然だけれど自分がそれに該当する。

ファンのはずなのに知らないことが多すぎるのは、相手が外国にいる人だからだろうか。
著者はマッカートニーを縮めてマッカと呼んでいるのだが、そんなの初めて聞いた。
名前が同じポールだから、あえてそう呼ぶのか。




他にもっとましなショットあったやろうに……


























著者のポール・デュ・ノイヤーは1954年リヴァプール生まれ。
音楽雑誌の記者として、マッカと何度もインタビューし、取材し続けたものを「リミックス」したのが本書である。
原題が「Conversations with McCartney」なので「告白」よりは「対話」といった方がふさわしい。

構成が複雑である。
著者の文章の中にカギ括弧でマッカの言葉が挿入されているかと思えば、括弧なしで過去のインタビューが続く。
リミックスされているので、インタビューの時系列は前後していることがある。
もちろん、空行を設けたりインデントするなどの配慮はあるが、それでも幻惑させられる。

読み始めたころ、文字に濃淡の差のあるのが気になった。
頁によって印刷インクの盛りが多かったり少なかったりしているような感じである。
よく見ると、マッカの発言部分はフォントのウェイトが大きく(=太く)してあったのだが、地の文と比べてL(Light)とR(Regular)ぐらいの僅差なので見分けがつきにくい。
M(Medium)で差をつけるか、別書体にした方が読みやすい。

この本の中には何百という曲名が登場するが、その大部分のレコードが個人コンピュータおよび携帯プレイヤーに入っている。
読みながら曲を検索し、聴きながらまた読む、という非常に楽しい経験をした。
これがもし電書なら、曲名部分をタップして音を出すということは可能なのだろうか。

おすすめのはずなのに、褒め言葉を書かずに終わるとは何たるちゃ。
ポールファンはぜひとも読んでください。

(武田伴兵衛・Nowhere Man 59歳プラス1・豊中市)


 

2016/10/14

本の雑誌2016年11月号



表紙デザインのクレジットは和田誠だが……

























『本の雑誌』第401号を買ってきた。
表紙のデザイン、そろそろ変えたらどうかな。
内容を紹介する手描きの文字が、本の雑誌のイメージをつぶしてる。
沢野ひとしの文字のような味がない。
今号などは「北」の文字に線を書き足して直してあるのがまるわかり。

そもそもは沢野ひとしがカバーイラストにつけた文字に似せて、別人が書いていたものが、だんだん本人の筆跡に近寄っていったということだろう。
フォントにするべきである。




























「三角窓口」というのが読者投稿欄である。
役所のカウンターに立っている三角錐?のパイロンを想像していたこともあったが、実際は仕切りの板にあいた穴が三角形になっているイメージ(by椎名誠)であるようだ。
もっぺん書くけど、業界内幕ものは面白い!
という見出しは、編集部がつけてくれたものだ。
今回採用された原稿は、翻訳出版に関するショートエッセイ。
毎回400字を目標にして書くのだが、たいていオーバーして600ぐらいになる。
修行が足りん。


 

2016/10/13

カメムシの秋


秋口から、カメムシとの戦争が始まった。
ヤツは真上から見ると盾のような形をしていて、頑丈そうである。
思いもしない、アパートの壁の狭い割れ目や、窓枠の隅に張りついていることが多い。

ある時は網戸の隙き間から、室内側に侵入していたヤツがあった。
またある時は、干してあった布団に張りついたヤツに気づかないまま取り入れて、その上で一晩寝てしまったことがある。
翌朝布団をあげると、ぺちゃんこになったヤツが現われてギョっとなったのだが、きれいに処理することができた。
悪臭も発生していなかった。

あまりに数が多いので退治を試みる。
しかし、普通の殺虫剤は効かない。
ゴキブリ用のも効かない。
ひょっとして昆虫の姿を模した超小型の宇宙船ではなかろうか。
(SFの読みすぎや……)

そこで「冷凍殺虫」をうたったのを買ってきた。
これが効く。
3秒ぐらい吹き付けるとヤツは真っ白になって動かなくなる。
解凍されたら再起動するのでは、と恐れたが大丈夫だった。

調子にのってヤツを追っかけていると、冷凍ガスがすぐになくなってしまう。
一缶1,000円ぐらいもするのが玉にキズだ。


 

2016/10/08

電子工作の秋


部品をネットショップで購入した。
小さなモノたちなので「ネコポス」で送ってくれるという。
これの便利なところは、ポストに投函したことをEメイルで知らせてくれることだ。
拙宅のように郵便受けまで4キロも離れている(ウソ)場合は、とても助かる。



ネコポスの姿


お店からのメッセージが箱の裏に……



今回の購入品は、Arduino互換で、しかもBluetooth LE搭載のマイコンボードである。
それに加えてLEDマトリクスを制御するための二次ボード、配線に利用する銅箔のテープも。

自分が思い描いているとおりのものができ上がれば、LEDによる電光のメッセージを、iPadからコントロールできるようになる。
無線で、である。
ほんまにできるんやろうか。
パッケージに印刷されたメッセージにはこうある。
「秋の夜長の電子工作 時間はたっぷりありますよ」


 



2016/10/07

翻訳専攻


『本の雑誌』2016年11月号(10月11日発売)に拙稿が採用された。
発売前なのに、なぜそれがわかるのか?
WEB本の雑誌(webdoku.jp)に新刊予告が出るのだが、読者投稿欄『三角窓口』を紹介する見出しに拙稿の一節が使われていたからである。

「もっぺん書くけど、業界の内幕話は面白い!」
というのがその一節だが、今回のショートエッセイのテーマは翻訳出版なのである。
HカワとKカワの版権争いやら、今は亡き翻訳者の話やら……

 

2016/09/29

65歳の新人賞受賞作


図書館で翻訳小説の棚を渉猟していて『記者魂』というタイトルを見つけた。
早川のポケットミステリで、MWAの最優秀新人賞受賞作だ。
作者はブルース・ダシルヴァ、当時65歳の元新聞記者である。
翻訳からすでに5年経っている。
小説にしろ映画にしろ新聞社が舞台のものが好きなのに(例えば『大統領の陰謀』『クライマーズ・ハイ』)、チェックできていなかった。

『記者魂』の原題は、Rogue Island。
訳せば「ならず者の島」となるが、これは作品の舞台となるロード・アイランド州の仇名ということである。
記者魂ときけば普通は、ニューズソースは明かさない、権力に屈しない、正義を貫く、などの言葉が想起されるが、この作品にそれらを期待すると裏切られる。
ダシルヴァの小説は今のところ『記者魂』一冊で、本国で二作目が出版されたという情報も得ていない。
65歳の処女作で新人賞を受賞して、そのまま終わるのか……?

〈ちょっとネタばらし〉
主人公の記者が情報を得るために複数の偽名を使う。
ジェブ・スチュアート・マグルーダー
チャック・コルソン
ジェイムズ・W・マッコード
それを手伝う後輩記者にはゴードン・リディの名を騙らせる。
「それにしても、ゴードン・リディって誰なんです?」
と若い記者は訊くのだが……
この件り、解説も訳注もないので本ジャーナルが独自に伝えるのであるが、いずれの名も、かのウォーターゲイト事件に関与した人物のものである。
若い記者がそれを知らないという設定は、作者が記者の資質を卑下したいがゆえか、ウォーターゲイト事件が忘れ去られていることを暗示したいがゆえか。

 

2016/09/26

トム・クルーズのSF


気まぐれなブログ。
九月はこれでやっとこさの2エントリーだ。

アメリカンフットボールのプレイに「Hail Mary」と呼ばれるものがある。
タッチダウンを狙って、ロングパスをエンドゾーンに投げ込むのだが、この時に攻撃側のレシーバー(複数)とディフェンダー(同)が両手を天(実際はボール)に向かって差し伸べる様子が「マリア様に幸いあれ(Hail Mary)」と言っているように見えるのである。
ちなみにHail Maryはラテン語では「Ave Maria(アヴェ・マリア)」となる。

『オブリビオン』という映画のソフトが手に入ったので観た。
どんな突飛なイメージもCGで描くことができるようになり、SF映画の内容がよりリアルになったことに感心する。
この映画の主演者はトム・クルーズだ。
『ミッション:インポッシブル』とか『ジャック・リーチャー』とか、いろいろ演る人だ。
桜坂洋の原作を映画化した『オール・ユー・ニード・イズ・キル』にも出ているが、これもSFだ。
意外に出演料は安いらしい。
だから本数をかせいでいるのかな?

『オブリビオン』では架空のスーパーボウルの試合を主人公が語る。
試合終了間際、クォーターバックが逆転を狙うロングパスをエンドゾーンに向かって投げる、というシチュエーションだ。
「観客総立ち」と吹き替えられるのだが、実際の台詞は「Hail Mary」なのである。
翻訳者はアメリカンフットボールを知らない人だったのか、知っているけれども吹き替え用の訳に窮したのか。
QBがロングパスを投げた、ヘイルメアリーだ! ですむところを、知識のない人にもわかる短い言葉で伝えなければならないのだから、仕方のないところだろうか。
「選手が天を仰いだ」ぐらいの訳が欲しかったな。


 

2016/09/11

ガンバ大阪オフィシャルマガジン


2016年9月10日土曜日。
Jリーグ1部第2ステージの第11節のマッチデイ。
エキスポフットボールパークではガンバ大阪対甲府の試合が開催された。

試合前、隣接する商業施設「エキスポシティ」内のツタヤ・ブックストアでガンバ大阪発行のオフィシャルマガジンを買う。
#Gambagram(ガンバグラム)という企画ページがあって、ここはツイッターやインスタグラムを介して読者が写真を投稿する場所である。
taqueda11(タケダイレヴン)という名でツイートしたものが採用された。



通称「Gマガ」第62号の表紙

























銀屋根が影をおとすバックスタンドを写している




















1階のスーパーマーケットで飲食料を買ってスタジアムへ。
クラブのスタッフが誘導するのを無視して、近道を行く。
Jリーグのアドヴァイザーである夏野剛氏も言っているのだが、駅からスタジアムへの道は、あまりにも遠い。

ガンバ大阪対甲府戦。
0-1から逆転し、2-1でガンバが勝った。
ひさびさにフットボールらしいものを観た。


 

2016/08/29

ジャック・リーチャー


映画版のジャック・リーチャーは、トム・クルーズが演じているのだが、自分のイメージにまったく合わない。
そもそも、リーチャーを演じさせたい俳優が思い浮かばないのである。
身長195センチ、体重110キロなのだから、当然トム・クルーズではあり得ない。

1986年作のアメリカ映画『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』でハイウェイ軍曹役を演じたクリント・イーストウッドがイメージにやや近いが、彼がリーチャーを演じるのは、今となっては無理だ。
ガタイ的にはシュワルツェネガーだが、同様に無理。
ドウェイン・ジョンソンならいけそうなのだが……彼は黒人だ。
いっそジャック・リーチャーは黒人だという設定にすればいいかも。

ジャック・リーチャーの原書シリーズは21作も出ているらしい。
1997年からだから、ほぼ年に一作のペースだ。
そのうち邦訳されたのは7作、しかもアトランダムにである。
出版社(講談社)が熱心でないのは、こういうタイプの翻訳小説を好む読者の数が、そう多くはいないからだろう。
サスペンス、アクション、ミステリの要素が盛り込まれていて、面白いのになあ……

リー・チャイルド著/小林宏明訳
『61時間』(講談社文庫)
上巻:1,037円+下巻:1,037円=2,074円
ページ数のわりには高いぞ!
そして、フォントがジャギジャギじゃ。
カバー(イラストではなく写真)も上下巻で色合わせができてない。
印刷屋、出てこい!























さて、映画版の第一作はJack Reacherというタイトルで公開された(邦題は『アウトロー』とされ、おそらくタイアップで出版するはこびとなった文庫のタイトルも『アウトロー』となった)。
原作シリーズにはそういうタイトルの作品はなく、実際にはOne Shotという作品がベースなのだが、映画第一作ということでリーチャーの名前をフィーチャーしたかったのだろう。
幸いにもこの映画はヒットして、第二作が製作されることになった。

映画版のリーチャー第二作はNever Go Backというタイトルだ。
邦題は『ジャック・リーチャー』。
おいおい、それは第一作の原題やろうが、ややこしいことすんなあ。


 

2016/08/26

ジェフリー・アーチャー


最初に書いておくが、アーチャーは前科者である。
セックススキャンダルで起訴され、裁判で勝訴するものの、その時の証人に虚偽のアリバイを言わせていたことが後に判り、刑務所に入れられることになった。
小悪党、である。
しかしながら、彼の書いた本は面白い。
小悪党としての実体験を活かしている部分も多い。
現在彼は『クリフトン年代記』と題する大河小説を執筆中で、邦訳では第5部が発行されたばかりである。

ジェフリー・アーチャー著/戸田裕之訳
『剣より強し -クリフトン年代記 第5部-』(新潮文庫)
上巻:810円+下巻:767円=1,577円(税込み)
永井淳(故人)の翻訳でないのが残念。






















当初五部構成だった本作は、本国読者の人気を呼び、七部構成に拡大されたという。
金に敏(さと)いアーチャーらしく、売れるだけ売ろうという魂胆か。
1920年ごろから始まる舞台背景は、2020年にまで及ぶそうである。

読者として困ることは、各部ごとのエンディングが、クリフハンガーであることだ。
結末を書かずに終わり、次作まで読者を宙ぶらりんで待たせておく、という手法である。
テレビドラマ(一週間待ち)や文芸誌(一か月待ち)ならばともかく、クリフトン年代記は第4部の翻訳出版から第5部まで、一年三か月もかかったのである。
前作の内容を、すっかり忘れてるっちゅうねん。
第7部が出るまで、積ん読にしといたらよかった。


 

2016/08/22

VIP席で観戦


友人に送ったメールの返信が、来なくなった。
顔を合わせたときに、そのことを指摘すると、返信が必要と思われるものには返している、という答だった。
ちゅうことは俺のメールは、返信不要か……
彼との友情は、見直す必要があるかもしれない。













猛暑の一夕、招かれてフットボールの試合観戦に出かけた。
カードはガンバ大阪対ヴィッセル神戸。
いわゆる阪神ダービーというやつである。
VIPが使う特別室の外側に付設されたシートで観ることができた。
部屋では食事もサーヴィスされ、観戦の環境としてはこの上ない贅沢なものだった。
しかしその雰囲気は、ホームチームが負けたために台無しになってしまった。
The team must always win at home.

場内に選手が紹介されたとき、ガンバの藤春には大きなブーイングが浴びせられた。
それは神戸のサポーターからの声だったのだが、自分も同じ気持ちだった。
藤春のミスがなければ対コロンビア戦は勝っていただろうし、対ナイジェリア戦の失点は4ですんでいたかもしれない。
そもそもJリーグの試合でもさほど役に立っていない選手なのである。
ハリルホジッチにしても手倉森にしても、監督は何を見ているのだろうか。
たんに足が速ければいいのか、左利きならばそれだけでいいのか。
No ambition, no goal.


 


2016/08/19

黒いシュミーズ


こういうタイトルでエントリーするとアクセス率がアップしたりしてw

猛暑の中、墓参りする。
いつもは母と二人で行くのだが、あまりの暑さに彼女はエントリーせず。
墓地は天日をさえぎるものがないので暑い。
墓石は焼けて、水をかけるとジュウと音がする。
濡らしたタオルもあっという間に乾いてしまう。











帰りは地下鉄で日本橋に出て、電子部品屋を巡回する。
共立シリコンハウス、その系列のデジット、マルツパーツ館、などである。
ピンヘッダやら端子やらスイッチを、電子マネーで購入。
デジットのジャンク袋に期待していたのだが、めぼしい袋なし。

それから数日後の正午前、近くの商業施設にて。
一人の女性が目の前に立って、スマートフォンを操作している。
彼女が黒いシュミーズの主である。
目をひかれたのは、それが総レースでなので下着が透けて見えたからだ。
オレンジがかったピンクのショーツが、である。
それって、見せてるん?
よっぽどインタビューをお願いしようかと思ったが、やめておいた。
写真を撮る度胸もなし。
私には、あれは絶対にスカートのはき忘れとしか思えないのだが……


 

2016/08/11

キンドル読み放題


『本の雑誌』2016年9月号に、投稿が採用された。
三か月連載で「打率」アップである。
今号のタイトルは偏固ジャーナルならぬ「変語ジャーナル」。
本にまつわるエピソードをおもしろおかしく。











それはともかく。
インタネット通販のアマゾンが新しいサービスを始めた。
一か月980円の料金で、電子書籍が読み放題になるというものだ。
このサービスには30日の無料お試し期間が付いている。

アマゾンの「無料お試し」については、苦い経験がある。
プレミアム会員(年会費3900円)になると送料が無料になるというので、そのサービスの無料お試しを申し込んだ。
お試し期間が過ぎると自動的に契約締結される仕掛けになっていたのだが、それを知らないまま、年会費を請求されることになってしまった。
ユーザ側のボーンヘッドなのだが、お試し契約の解除に関する約定を明確に提示しないやり方には反感をおぼえた。

今回のアマゾン読み放題サービスは正式には「Kindle Unlimited」というらしい。
このタイトルのついたアイテムだけが読み放題の対象になる。
無料、と聞いてすぐに飛びつくのはいいが「Kindle Unlimited」以外の本は、お試し期間中であっても課金される。
アマゾンのサービスを利用する際は、充分に注意したい。


 

2016/08/04

三度目の正直


一昨年の11月に交通事故の被害者になり、救急搬送された。
年をまたいで3月には、転倒して肋骨を傷めた。
二回とも自転車で走っていたときの事故だった。
乗っていたのはブルネロ(青黒)号と名付けたMTB。



ブルネロ号
















知り合いのマンションで処分されるのを譲ってもらい、青いフレームだけを活かして再生させた車である。
この車は験(げん)が悪い、というわけで「三度目の正直」が起きる前に廃車処分したのである。
ばらばらに分解して、フレームは廃棄。
「GAMBA 12」のカバーがついたホイールは、新たに買ったものだったので残した。

7月下旬の暑い日。
ガンバの試合の応援に行った帰り、自転車同士の衝突事故を起こしてしまった。
暗くて見通しの悪いS字カーブを曲がると、道の左側を逆行してくる自転車があり、よける間もなくコリジョン。
出会い頭、というやつである。
ルールを守って走っていても、ルールを守らないやつに打倒される。
左腰を打ったが、軽傷ですんだ。

実はこの日、古い方のMTBの後輪を、わざわざ「GAMBA 12」ホイールに換装していたのである。
験の悪いのは、このホイールやったんか!
というわけで三度目の事故は起こってしまったのだが、幸いにも大事には至らなかった。
このことを母に話すと、三度目の正直はなかったのだからもう大丈夫、と言うのだが、ほんとうにそうか?




タイヤをブルーにした「GAMBA 12」ホイール














 

2016/07/27

映画の中の自転車


自由民主党の谷垣幹事長が自転車で事故をおこし、頸髄を損傷したとの報道があった。
車輪が二つしかないのだから、こけやすいのは当然だ。
かくいう自分も、わりと最近に続けて事故に遭って、一度は救急車で搬送されたのである。
高校の同級生だったKは、自転車で通勤中に転倒事故をおこし、半身不随となった。
彼はその後消息を断ち、鳴門海峡を見下ろす橋の上で、運転していた自動車だけが発見された。
今もなお行方不明のままである。


自転車をメインのテーマにした映画は、自分の知るかぎりあまりない。
もちろん、ツール・ド・フランスなどのドキュメンタリーを除く。
『自転車泥棒』(ヴィットリオ・デ・シーカ監督作品、1948年)、
『メッセンジャー』(馬場康夫監督作品、1999年)
ぐらいである。

『明日に向って撃て!』(ジョージ・ロイ・ヒル監督作品、1969年)
では主役のポール・ニューマンが自転車に乗って遊ぶ印象的なシーンが描かれている。
無骨な黒塗りの車だった。

自転車好きとして、映画の背景に映り込んでいる車にも目をひかれる。
『ジャッジ 裁かれる判事』(デヴィッド・ドブキン監督作品、2014年)
では、インディアナの片田舎に25年ぶりに帰郷した主人公が、実家のガラージから古い車を引っぱりだして走るシーンがあった。
大いなる興味を持って、その車のダウンチューブにペイントされたメーカーロゴを読み取ると……
日本製のPだった。


 

2016/07/18

礼儀正しいアビスパ、侮辱するガンバ


動かなくても汗がにじみ出てくる。
ニッポンの夏、蒸し暑い夏。
そんな中、7月17日の日曜日にJリーグの試合が開催された。
1部の第2ステージ第4節、ガンバ大阪対アビスパ福岡戦は0-0の引き分け。

福岡は試合開始前の練習のときに、選手が整列してスタジアム各方向に挨拶を行なった。
こんな礼儀正しいチームは珍しい。
私の経験したかぎりでは、ACL戦で万博を訪れた済州ユナイテッド(韓国)とジュビロ磐田ぐらいである。

福岡の選手たちのお辞儀に、北のクルヴァはブーイングで応えた。
メインスタンドにいた私は、恥ずかしくてしかたなかった。
代わりに謝るよ。
ほんま、ごめん。










どんより曇っていて、雨が降りそうな気もしたが、MTBで出かけた。
新バッシュガードを装着してのテストランを兼ねて。
テストが必要だとは思えぬが……












問題はなかった、バイクの側には。
人間側が、最下位のチームから1点も取れなかったことに落胆した結果、帰宅するのに時間がかかった。
勝った試合の後は早いんだが。









2016/07/14

本の扱いについて


チェーンリングガード、またの名をバッシュガードの取り替え作業に着手。
塗装をほどこすか否か考え中……

『本の雑誌』8月号の読者投稿欄に、偏固ジャーナル採用さる。
ここのところ打率低迷だったのが、二か月連載。
まるでイチローみたい。
いや、比べてごめん。

投稿欄は「三角窓口」というタイトルで、その窓口で読者が編集部に質問するという体裁なのだが、みんな好き勝手なことを書いて送り付けているのである。
ちなみに、今回採用された原稿の内容は、本の扱いに関するショートエッセイである。
約600字で、亡父がどんな扱いをしたか、わが同僚がどんな仕打ちをしたかを書いた。







 


2016/07/12

久しぶりのボール盤


ユーロが終焉を迎えた。
もちろんフットボールの方である。
パリのサン・ドニ球技場で決勝戦が行なわれ、ポルトガルが1-0でフランスに勝った。
予想し得なかった結果である。
今後四年間、ポルトガルが欧州チャンピオンの座を保持する。

いつも行くホームセンターがDIYコーナーを無料で貸してくれることになった。
道具も借りることができる。
さっそく、卓上ボール盤を借りに行った。
アルミの円板に穴をいっぱい明けて、自転車のチェーンリングガードを作るためである。

ところが、ボール盤は借りられるがドリルビットは装備されておらず、借りる側が持ち込まなくてはならないということだった。
やむを得ず、金工用のドリルビットをその場で購入。
これで径6ミリの穴を明ける。




150ミリ径のアルミ円板にテンプレートを貼り付けてある





















アルミの円板は以前購入したものである。
ほんとうは144ミリにしたかったのだが、それでは円板からオーダーせねばならず、10倍ほどもコストがかかるので、既成品の150ミリを採用した。

設計図はグラフィック・アプリケーションを使って描き、プリントアウトを材料に直接貼付した。
紙ごと穴を明けてしまうという寸法だ。

2011年の夏に職業訓練校に通っていた。
工場の管理運営を学ぶためである。
結局それは仕事に活かせなかったのだが、モノ作りを実体験することができた。
ボール盤を扱ったのも、そのときのことである。

工場では軍手をはめて作業するものと思っていたら、素手でやれと教わった。
材料や工具に直接触れて負傷するよりも、手袋や衣服が工作機械に巻き込まれて事故を起こす方が危険なのだと後で知った。


 

2016/07/03

iPad miniでテザリング


最近、タブレット端末のことを「板(いた)」と呼ぶようになった……

我が家のISP(インタネット・サーヴィス・プロヴァイダ)は、長年Yahoo! BBである。
とにかく料金が安いところを追求した結果、そうなった。
いまだに12MBのADSLを使っている。
上りではなく、下りが12MBである。
今どきこの値でBB(Broad Band)と呼ぶのも恥ずかしいだろうに。

その12MB ADSLが、最近不調である。
なかなかつながらなくて、イライラさせられることが多くなった。
そんな中、当のYahoo! BBからセールスのメイルが届いた。
もっと高速なシステムに変更したらどうでっか、という勧誘である。
それに変えると、現在の3倍ぐらいの料金がかかってしまう。

こちらにすれば速くなって、さらにお安くなりますよ、というお誘いならば喜んで受けよう。
高いものを買わせてもうけようという魂胆なら、お断りである。
12MB ADSLの調子が悪くなったことと、関係があるのか?

そんな時、思いついたのがテザリングである。
携帯端末をモデムがわりに使って通信する「技」である。

初代のiPad miniをSoftBankで購入するとき「テザリングはどうなさいますか?」と尋ねられた。
考えてないので要りません、と答えたのだ。
テザリングをオプションとして付与すると、毎月の料金が何百円かアップするのである。
その時は、iPad miniをPCのモデムがわりにするという発想もなかった。

やがてiPad miniをiPad mini 2のSIMロックフリーのマシンに買い替えた。
SoftBankは大枚はたいて解約。
DMMモバイルの格安SIMを買って、iPad mini 2にインストールしたのである。
初代iPad miniはWi-Fiを経由してiPad mini 2に接続し、インタネットを共有できるようになった。

このインタネット共有を、PCとの間でもできないか、トライしてみた。
これが思いのほか簡単にできたのである。
PC(Mac mini)のAirMacからiPad mini 2のネットワークを探し、パスを入力するだけだった。
もちろん、12MB ADSLより高速である。
テザリングの追加料金も発生していない。
Yahoo! BB、どうする?