2023/02/03

ブックオフにて

自分は潔癖症であるからして、図書館の本とか古本が好きではない。それでも昔発行された本を読みたくなった時は、仕方なくそれらを利用する。

ヘンリー・ウィンターの『フットボールのない週末なんて』(原題:Can't Live Without Football/山中忍訳/ソル・メディア/1,760円)は、何年も前から読んでみたいと思っていたタイトルではあったが、フツーの書店では、あまり見かけない、特殊な趣味人(フットボールファン)だけのための本であった。一度は大阪・難波の大書店で発見したのだが、美本ではなかったので購入を見送った。これもまた潔癖症のなせる業であった。

そうこうしているうちに『フットボールのない週末なんて』が古本市場に出てきたのである。ウェブ検索にヒットした『フットボール…』は税共220円、販売元はブックオフさんであった。早速カートに取り込んで購入手続きを行なった。店舗で引き取れば送料は不要である。同じ市内に店舗がなかったため、隣市の店舗を指定した。

後日受け取った『フットボール…』は、おそらくsecond hand(ここでは、自分が二人目の所有者という意味)なのだろう、ほとんど手垢のついていない、きれいな本であった。そうして、ついでに店内を渉猟するうちに、余計なものを買ってしまうのも世人の常であろう。今や作家名のインデクスも立ててもらえぬほど落魄した五木寛之のエセー『風に吹かれて』(角川文庫/ブックオフで110円)と、フォードGT40と思しきミニカーのジャンク(これも110円)も手に入れた。

『風に吹かれて』を高校時代に読んで、五木作品のファンになった。エセーの他にも『ソフィアの秋』などを読んで、小説の舞台になっている東欧圏に興味を抱いたものである。その頃、同級生には筒井康隆に熱中している奴がいた。1972年ごろの話である。


























































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