2009/07/07

読書と素麺

空が晴れ渡り、めずらしく対岸の泉佐野あたりまでが見える。
こういう日は洗濯!と思ってし始めたら、黒い雲が……
晴れているのは対岸で、こちらの上空には雨雲があった、という訳。
部屋の中に干すことにして、ついでに掃除もする。

観てばかりだったので、読書する。
『深海のYrr』の中巻を中程まで読み、きりのいいところでストップする。
まだまだ先が長いので『待っている』(R・チャンドラーの短篇)を先に読んでしまいたい。

『本の雑誌』2007年6月号を読み返していて、
『『待っている』新訳始末記』(田口俊樹)に出会った。
すごく興味があって読みたいのだが、読むと筋がわかってしまうので読まずにいたのだ。
こういうの、困る。

件の『待っている』新訳はまず『ミステリマガジン』(早川書房)2007年4月号に発表され、同年の12月には『チャンドラー短篇全集4 トラブル・イズ・マイ・ビジネス』(同)の一篇に収められた。
『待っている』は8か月の間に翻訳者自身により手直しがほどこされているのだが、その内容が、『新訳始末記』を読むとわかるのである。

そして今日やっと短篇集の方の『待っている』を読んだ。
その後つづけて『新訳始末記』も読んだ。
You could take a ride in a basket, too.
のくだりは赤ん坊のモーゼ云々ではなく、
「真っ逆さまに地獄に堕ちてもいいのなら」に変わり、
The guy stopped the big one.
は「野郎、うちの大将をやっちまった」ではなく、
「その野郎、どでかい一発を食らって……」となっていた。
ええっと、そんな訳でええのん?

素麺で昼食。
暑い季節はこれに限ります!
二把を2分間ゆでて、市販のつゆで啜る。
薬味にはおろし生姜とすり胡麻、これが絶妙に調和する。


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さて、今夜は七夕ということで、こんな映画を思い出しました。
『スターダスト』(原題:Stardust、2007年)。
荒唐無稽なファンタジーですが、なかなかいけてるお話です。
 

3 件のコメント:

  1. 小説の英語は本当に始末に負えません。

    上の邦訳例を見ても何がなんだかサッパリワヤです。

    でも、夏は素麺というのは100%、激しく同意です。

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  2. >hirakenさん

    basketのくだり、稲葉明雄訳(創元推理文庫)では「洗濯かごに隠れて逃げることもできる」となっていて、この訳の方が納得いくのですが、田口訳はbasketに他の意味を見出したようです。


    ※コメント投稿時の確認文字入力を省略できるように設定変更しました。

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  3. なるほど、「洗濯かごに隠れて逃げることもできる」という方が納得がいきますか。大体の場合、スジ的に納得できる方が正しいことが多いですので、バンベさんの理解で良いのではないかと私は思います。

    な~んちゃって。

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