2010/03/05

行方不明になった本

 
古い美術全集を売りに江坂まで行く。
ほんとうは自分の物ではなく亡父のコレクションだったが、ページを開く気にもならず。
しかし、売るためにはそうもいかず、外観と中身をチェックしてから段ボール箱に詰める。
正確に量ったわけではないが、だいたい20キログラムの重さだ。
カートに積み、引いて歩く。

汗をかくほど暖かく、途中でウィンドブレーカーを脱ぐ。
花粉防止のため着けていたマスクもとってポケットに入れる。
駅に着いてから、マスクを落としたことに気付くがもう遅い。

さかのぼること五日、実家の母が、『新・御宿かわせみ』(平岩弓枝著)がどうしても見つからないので同じ物を古本で買った、と話した。
その本なら私が借りたが、とっくの昔に返却したはずである。
そう思い込んでいたが、本の整理をしていたら出てきた。
惚けたのは母ではなく息子。

もともと『御宿かわせみ』として続いていたシリーズは江戸時代が舞台であったのを作者が唐突に終わらせ、『新・御宿かわせみ』は前シリーズの子世代を主人公にした明治の時代小説として再スタートした。
『オール讀物』に不定期連載されるものを単行本にまとめたものがすでに3冊発行されている。
その2冊目にあたる『華族夫人の忘れもの』を最近になって読んだのだが、登場人物の関係について筋の通らないところがあった。
今回、母の本(シリーズの1冊目)を発見して気付いたのだが、借りておきながら最後まで読んでおらず、そのため話がつながらなかったのだ。
さらに惚けではないか。

母には事情を話して謝罪。
お詫びとして3冊目の『花世の立身』を買って持っていく。
1冊目の『新・御宿かわせみ』を返し、代わりに母が買った古本をもらう。
帰途、同じ道を戻り、落としたマスクを見つける。
犬糞を取り上げる要領でポリ袋に納め、近くのゴミ箱に捨てる。


▼ここ2、3日の間に観た映画、いずれもアカデミー賞受賞または候補作。

『扉をたたく人』(原題:The Visitor、Thomas McCarthy作品、2007年)
Richard Jenkins主演(アカデミー賞候補)。
扉をたたく、は原題からほど遠い。
満足度……☆☆☆☆(一つおまけ)

『レインマン』(原題:Rain Man、Barry Levinson作品、1988年)
もう22年も前になるのか、この作品は。
Dustin Hoffman、Tom Cruise主演。
アカデミー賞の作品賞、監督賞、主演男優賞(Hoffman)、脚本賞を受賞。
満足度……☆☆☆
 

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