古本を整理する。
いいかげんに北の部屋を片付けろ。
6年前の引っ越しの時の段ボール箱を次次に開ける。
ポケット判のハヤカワ・ミステリが出てきた。
エド・マクベイン、トマス・チャステイン、ドナルド・E・ウェストレイク、ローレンス・ブロックなど、いずれも楽しませてくれた作品ばかりだ。
未練を断ち切り、タフロープで縛りあげる。
MTBで外出、古本を背負って江坂の天牛書店へ向かう。
アップダウンのあるコースを回避し、なるべく平坦なコースを走ったが、これがよくない。
道路幅が狭いわりに自動車の交通量が多くて、自転車にとっては危険性が大きい。
天牛書店に到着。
査定の厳しい?店員を避けて買い取りを依頼する。
ポケミス23冊で1,400円となる。
売りに徹するはずだったが「赤松麟作展」のカタログを見つけてしまった。
なんでこんなところで会うの?
カタログによると赤松麟作は1878年岡山県生まれ。
5歳の時に大阪に引っ越して、また後に東京美術学校西洋画科に入学。
かの黒田清輝に師事している。
大阪で「赤松研究所」を設立、佐伯祐三もここで学んだことがあるという。
なんと。
武田伴一(ばんいち;八代目伴兵衛)も赤松の弟子であった。
私は伴一に絵を習っていたので、赤松麟作の孫弟子、黒田清輝のひ孫弟子になるわけだ!
というわけで、赤松のカタログを買った。
たったの300円だ。
奥付を見ると、編集・発行は大阪市立美術館。
製作は……トアールコーポレーション(昨年まで2年だけ勤めた印刷会社)だった!
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