2010/04/23

本の連鎖3

宇江佐真理『紫紺のつばめ』も続けて読んでしまった。
髪結い伊三次捕物余話の第2集で、これもまた泣かせる話ばかりだ。
歌舞伎役者の中村橋之助が巻末に解説を書いていて、それは彼が伊三次の役をTVドラマで演じたからであるらしい。
橋之助は平岩弓枝原作の『御宿かわせみ』でも主人公の神林東吾を演じたのだが、どちらも役にそぐわない感がある。
伊三次の話を読むときには橋之助の顔を思い浮かべないようにしている。

ふだんはあまり書評家の書くことを信じない。
期待をいだいたのに裏切られることが往々にしてある。
『紫紺のつばめ』に対する北上次郎の好評を信頼したのは、他の宇江佐作品を読んで、すでに好感を持っていたからだ。
伊三次の捕物余話はまだ書き続けられているらしいので、続きが読みたい。
こうして読書は連鎖する。

『本の雑誌』の同じ書評欄では、佐藤賢一『双頭の鷲』も高い評価を受けている。
髪結い伊三次が生きた江戸時代と同じ頃のフランスを舞台にした小説だ。
西欧中近世の時代小説も大好きなので、この作品を読んでみたいと思ったことが、すでにあった。
書店で手に取り、冒頭を読んでみるも、作者の文体が気に入らなくて買わずじまいだった。
こうして読書は挫折する。
 

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