2023/01/07

一糸まとわぬ

全裸のレア・セドゥを『フレンチ・ディスパッチ*』で観ることができる。彼女は『007 スペクター』と『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で主人公の相手役を演じた、いわゆるボンドガールの一人である。シチュエイションによっては美しくも醜くも見える、不思議な女優である。『フレンチ…』ではピュービックヘアも露わに脚立の上に立つ全身が投映される。横長のスクリーンなので画面一杯にというわけではないが、圧倒される。レア・セドゥは着痩せするタイプだ。

『フレンチ・ディスパッチ』を知ったのは自転車愛好家向けの無料の季刊紙『サイクル**』の2022年夏号によってである。映画の中に自転車が登場する、というだけで観る価値は充分にある。それよりも、架空の週刊誌『フレンチ・ディスパッチ』を舞台装置として設定し、そのコンテンツを映像化して(一部にアニメイションも)オムニバスに載せたというところが面白い! まるで実際に発行されたかのようにバックナンバの表紙イラストが続々と出現するのだが、いずれも素晴らしい出来栄えで、これが架空の雑誌だとは、なんともったいない。

*原題:The French Dispatch of the Liberty, Kansas Evening Sun、公開:2021年10月(米国)、監督:ウェス・アンダーソン
**cycleweb.jp

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