2022/10/24

007は死なない

せっかくの無料見放題なので……映画ばかり観ている。

U-NEXTで無料で観られる作品の中に、有料のものが混ざっている。

『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(原題は単に、No Time To Die)は、その一つだ。

タイトルは「死ぬ暇はない」と訳すことができる。

英題の発音を片仮名に置き換えるだけの邦題には、芸がない。


ちなみに、007の映画シリーズには死ぬ(die)と生きる(live)の語が入ったタイトルが、他にもある。

▼You Only Live Twice(1967)※日本が舞台となった作品

邦題:007は二度死ぬ/主演:ショーン・コネリー

これは、悪の組織スペクターの首領ブロフェルドが言う、象徴的な台詞に因むタイトル。

ブロフェルドは膝の上の猫にたとえて(a cat has nine livesという諺がある)一度は死を免れても、二度はないぞ、と言っているのである。

▼Live And Let Die(1973)

邦題:死ぬのは奴らだ/主演:ロジャー・ムーア

原題を訳すれば「(自分は)生きよ(他は)死なせよ」なので、「死ぬのは奴らだ」というタイトルは、気が利いていると思う。

▼Tomorrow Never Dies(1997)

邦題:トゥモロー・ネバー・ダイ/主演:ピアース・ブロスナン

芸のないタイトル、その2である。

「明日という日は必ず来る」という意味ですな。

それで想い出したのが『俺たちに明日はない』(原題はBonnie And Clyde)である。

▼Die Another Day(2002)

邦題:ダイ・アナザー・デイ/主演:ピアース・ブロスナン

「他の日に死ね」と、おっしゃいますか。


スパイも年老いるし、危険な職業ゆえ若死にすることもあるだろう。

ジェイムズ・ボンドも、毎度絶体絶命という状況に追い込まれるのだが……

エンドロールの末尾には、いつも「James Bond Will Return」の文字がある。


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