2020/05/24

正金のプチナイフ


物持ちがいいので……いや、物が捨てられないという方が正しいでしょうか。
一時はコンピュータが大小七台も部屋にあった。
しかも、購入時の元箱も保存してあったので、それらの占有スペースは非常に大きかったのである。
コンピュータは、その後ネットオークションで売却したり、リサイクル業者に引き取ってもらったりして、数を減らした。
オブジェとして成り立つ、美しいデザインのものが多かった。
宝の持ち腐れ、泣く泣くの「断捨離」である。

断捨離といえば、建築資材メイカーのサンワカンパニーが、収納用の家具も開発しているのだが、その商品名が「ダンシャーリー」というのである。

それはともかく、「正金のプチナイフ」が、お題であった。
正金は、MASAKANEと読む。
今から40年ほど前に、神戸元町センター街の「菊秀(きくひで)」という、刃物・金物を扱う店で、正金の牛刀とプチナイフを買った。
何をするのも、まずは道具選びから始めるのが、我がスタイルである。
菊秀のショウケースで見た正金の包丁は「デザインがよかった」。

源正金は、その昔横浜で初めて西洋包丁の製作を行なったということである。
正金の和包丁には、縦書きの「源正金」という銘が打たれていたのだが、牛刀やプチナイフには、
MARQUE DÉPOSÉE MASAKANE JAPON
とフランス語で刻まれ(登録商標:正金・日本の意)、ハンマーを振り上げた腕のロゴマークと、○の中に「金」の文字が入った印に挟まれていた。

買ってから40年、牛刀は事情があって、すでに人手にわたり、手元にプチナイフだけが残った。
料理好きではないので、あまり使っていなかったが、久しぶりに研いだ。
今さらながら、ナイフをよく見てみると、ハンドルの木部がナイフの金属よりも大きいところがあるのが、わかった。
2枚の木の板でナイフの持ち手を挟んでいるところに凹んだ溝ができていて、そこに錆びや汚れが、たまっている。
刃を研ぐついでに、ハンドルもきれいにしようぢゃないの!



刃渡り12センチ、全長22センチのプチナイフ

ハンドルの木部の方が大きく、溝ができている

木部をカッタナイフで削る

サンドペイパで平滑にする

切削と研磨終了

木部にワトコオイルを塗り込んで、乾燥中

一丁上がり

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