2017/10/26

中古レンズを手に入れた-->


九年落ちのデジタル一眼レフレックスカメラを所有している。
九年落ちがどれだけ古いかというと、「動画撮影ができない」。
メイカーはNikonで、そもそも自分がNikon党となったのは父親がユーザだったことに由来する。
大学生だった頃アルバイトしていた放送局のカメラマンからセコハンのNikomat(ニコマート)を譲り受けた。
そのカメラに付いていた35ミリと、自分で買い足した135ミリのレンズを使っていた。
父とレンズの貸し借りをすることもあった。
仮に、息子がCanonユーザになったとしたら、父親のNikonとはレンズの互換性がないので、そういうことはできない。
やがて父が亡くなり、彼のNikon資産を私が受け継ぐことになった。
某新聞社の写真部が払い下げた、凸凹だらけのNikon F。
ジウジアーロがデザインしたことで有名なNikon EMもあった。
レンズは50ミリ標準と55ミリのマクロ。

EMをメインに使うことにして、その他は整理することにした。
55ミリのマクロと135ミリの望遠レンズは手元に残した。
Fは、Nikonマニアの同僚に払い下げ。
Nikomatは写真初心者の後輩に払い下げ。
新品で買っていたF-601は、付属レンズとともに中古業者に引き取ってもらった。




28mm f/2.8(左)と50mm f/1.4のレンズ





















その後、中古の28ミリと新品の50ミリのレンズを買い足したのだが、肝心のEMの調子が悪くなってしまった。
露出の計測に問題が出て、修理をするも再発。
経年劣化である。
折しも世はデジタルカメラの隆盛期。
ついにフィルムを見限り、2008年にデジタル一眼レフを買った。
小さい手でも楽に扱えるサイズの「D60」の、ボディだけを購入した。
たんに、レンズ付きで買うための資金的余裕がなかったというのが理由である。

以来9年間、デジタルカメラにMF(マニュアルフォーカス)のレンズを装着して撮影してきた。
カメラがマニュアルモードであれば、MFのレンズが使える。
絞り値、シャッター速度およびピントは、手動で合わせなければならない。
記録媒体がフィルムではなくメモリカードに置き換わっただけで、撮影スタイルの方はクラシカルなのである。

前置きが長くなった。
中古レンズを買った、という話だった。
ネットでリーズナブルな価格のレンズを発見したのである。
オートフォーカスで、18ミリから55ミリまでのズームレンズが11,000円。
三年落ちで、発売当時のカタログ表示価格は35,000円である。
加えて、古いカメラやレンズを下取りしてくれるというサービス付きだ。
さっそく電話を入れて取り置きをお願いした。
あくまで現物を見てから購入を決める、というスタンスだ。

リアル店舗へ行く。
実は、ここは父と私とで大いに世話になったお店である。
特に父は、ほぼ毎日フィルムの現像とプリントを頼んでいたことを、亡くなった後に知った。
中古レンズの現物を見ると、美品である。
持参したカメラに装着させてもらい、オートフォーカスをテストする。
その間に、下取りしてもらうつもりで持ってきた28ミリと50ミリを査定してもらう。
査定価額は合計9,000円。
レンズとの差額2,000円を追い銭しなければならない。
そう思っていたのだが、なんとレンズを1,000円値引き、査定額を1,000円アップしてくれた。
チャラになったわけである。
父のおかげか……?




Nikon D60に装着したAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR II



















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