超大型台風19号の恐怖に慄きながら、自室でブログ書き。
今月の読者アンケートに拙稿が採用されました。
お題は「私の偏愛タイムトラベル小説」です。
タイムトラベル小説といえば……
まず思い出すのは、ロバート・A・ハインラインの『夏への扉』です。
非常に多くの人に愛されて、Tatsu Yamashitaの歌曲にもなっている有名な作品です。
それをアンケートの回答にはしていません。
11月号から新たに連載される企画「SF音痴が行くSF古典宇宙の旅」では、ふだんSFを読まない高野秀行さんが、SFに挑戦します。
12月号の連載第2回では、その『夏への扉』について書くそうなのですが……
福島正実訳版を読むのか、小尾芙佐訳版を読むのか?
両方を読んだ者として、あくまで個人的意見であるが、福島訳の方を好む。
古いのだが、小尾訳とて新味があるわけではないのである。
同じ版元から新訳として出した意味が、まったく分からない。
高野さんが、どちらを読むのか、興味津々である。
新訳といえば、三角窓口への投稿で試飲販売人の田村さんが、マルティン・ベックの新訳のシリーズが途絶えてしまったことを嘆いている。
こちらの場合も同様のことが言える。
「ロゼアンナ」(高見浩による旧訳)と「ロセアンナ」(柳沢由実子による、原語版からの新訳)を読み比べたが、新訳が旧訳より、いいね!とは思えないのである。
旧訳(高見浩)が、英語版からの重訳であったとしても、である。
結局、売れないので、版元はシリーズを途中で打ち切らざるを得なかったというわけだろう。
売れているのは(売れているのか?)村上春樹によるマーロウ・シリーズの新訳ぐらいではなかろうか。
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