五月に入って、ようやくガス・ストウヴをしまった。
これほど肌寒い日が続く春もめずらしい。
暖かくなってくるのと同時に、あの害虫が姿を現わし始めた。
ハリー・ポッターと同じように、その名を口にするのもはばかられる、頭文字Gの虫である。
さっそく台所に現われた一匹を追いかけたが、あいにく見失ってしまった。
いつまた現われるかと思うと、夜も落ち着いて眠れない。
まる一日ぐらい経った頃に、少し離れた場所に出現したやつを、殺虫剤を噴霧して退治した。
困るのは、こやつがきのうのと同じやつか判らない、ということである。
ネットの評判を読んで「ブラックキャップ」を2ダース買ってきて、家中にばらまいた。
その名のとおり黒いので、これを見てもドキっとしてしまうのである。
家の中だけでなく、外の壁を這っているやつもいた。
目撃した以上、ほうっておけないので、殺虫剤をもって追う。
同じ日に二匹を退治した。
翌日にもまた二匹。
自分よりもはるかに小さな虫だからいいが、もし映画のエイリアンだったら大変だ。
この虫がよくトイレに現われるのが不思議でならなかった。
用を足しに入ると、そこに待ち受けている、ということが再三あったのである。
そしてついに、換気口の細い隙き間から侵入しようとしている現場を目撃した。
とりあえず、内側から換気口を封鎖。
換気扇が使えなくなるが、Gが入ってくるよりはましだ。
100円ショップで網を見つけて買ってくる。
ほんとうは料理に使うシートなのだが、これで換気口を覆う作戦だ。
あまりに目のつまった網だと、換気効率が悪くなる。
5ミリのグリッドなら、成虫は防げるだろう。
頼むから、入って来んといて。
換気扇のカヴァの内側にネットを貼った |
表側。このスリットをGがすり抜けて侵入したのである |
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