工場出荷時に設定されているものではなく、ユーザが自分の好みでそれをアレンジするものである。
しつけ、というかイニシエイション、というか。
1970年代ごろのラジオは、受信する周波数を手動のダイアルで合わせていた。
文字通りの手さぐりである。
少し高度なラジオには、感度を表示するメータがついていて、そのメータもアナログだから、針がゆれて一番大きくふれるところにくるように、ダイアルを回して合わせていた。
ネットで探したら、他人のブログで古いラジオの画像を見つけた。
自分が使っていたのと同じ、今はないナショナルブランドのワールドボーイというラジオだ。
見よ、アナログの選局ウィンドウ |
専用のキャリーケースにおさめたところ |
当時の中高生の楽しみといえば、深夜放送を中心としたラジオであった。
AMに加えてFM放送が新たに始まって人気が出だしたころである。
親・親せきにもらったお年玉をすべて注ぎ込んでラジオを買った。
今なら3,000円で買えるものが、1万円以上したのである。
そこへ行けば安く買える、というので日本橋(にっぽんばし)の電器屋街まで出かけた。
内気な中学生のくせに、値切ることまでやった。
遠方(いや、そんなに遠くない)から来たとアピールして、帰りの電車賃なくなるから負けてえな、みたいなことを言っていた。
ソニーもワールドボーイと同等のラジオを販売しており、そちらの方がデザインが美しかった。
迷ったすえにワールドボーイを買ったのは、スイッチがかっこよかったからである。
電源スイッチをはじめ主要なスイッチがトグルタイプで、必要もないのにそれらをパチンパチンと倒したり起こしたりして楽しんでいた。
初期設定、の話だった。
ワールドボーイに初期設定は必要なかったのである。
技術は進歩して、ラジオの選局もディジタル(文字式)で行えるようになった。
コンピュータと同様のテンキーから周波数を入力すれば該当放送局の電波を受信できる。
受信した周波数を登録できるようにもなっている。
登録のやり方は、取扱説明書を読まずしてはできない。
そこに書いてあるとおりにやっているはずなのに、うまく設定できないのである。
アホでもわかるように書いてくれへんかなあ |
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